星降る夜に

手話だからこそ言える下ネタを思いっきりやっていて家族と見ると困りましたが若者らしくて良かったです。そういう根本的な欲求はどこの世界でも変わらないからそういうところから誰とでも仲良くなるんだろうなと一星っぽさを感じました。

静空のもとに一人で行こうとした鈴に怒るシーンが印象的でした。鈴を置いて一人でズンズン先を歩いていったり手話の動きが速くて力強かったり、ヤキモチ妬いてへそ曲げた時とは比べものにならないくらいの怒りようで、本気で鈴の身を案じて心配していた気持ちが伝わってきました。鈴にほっぺプニプニされてすぐ機嫌が直ってしまうのも単純で可愛い。銭湯で春とじゃれ合うところも中学生男子みたいで微笑ましかったです。

おばあちゃんが倒れてからの一連の演技がとても良かった。病院まで走る必死な表情や、無事を確認したあとの心底ホッとしたような様子、救ってくれた佐々木に深々と頭を下げる姿など、台詞以上に雄弁な表現力が素晴らしかったです。病室で鈴に縋って泣くシーンも、家族をまた失うかもという不安や恐怖、鈴が傍にいてくれる安心感など、色んな感情が伝わってきて胸に迫るものがありました。

馴れないスーツも慣れない高級店も鈴のために一生懸命おもてなししている様子が微笑ましい。その背伸びしている感じが年上のお姉さんとしてはかわいくて仕方ないところだろう。聞きたくないことには耳を塞いであげ、見せたくない顔は見ないであげる。最高の癒しです。

あんなにライバル心燃やしてた佐々木とすっかり仲良くなってるところが人懐っこい一星らしくて良かったです。レストランデートのお店選びや着ていくスーツを佐々木のアドバイス通りにしてる素直さも可愛らしい。鈴より10歳年下という設定で、確かに拗ねたり嫉妬したり子供っぽいところはあるけど、年下とは思えない包容力や温かさを見せる時もあって、鈴のことは絶対に自分が守るという強い覚悟と深い愛が感じられるところも素敵だなと思います。

同僚が話してても関係ないと思えば口元さえ見ない。春たちと飲んでいても通訳してくれなくても全然気にしないし、逆に通訳されなくても気にしない。人の性格によると思うけど一星の性格からすれば何にも問題ないんだろうなと思ってしまう。あくまで前向きで少しわがままで動物的な一星っぽいなと思います。

鈴から貰ったチョコを大切そうに抱きしめる姿、可愛かったです。すぐ抱き付くし、ことあるごとに「好き」って伝えるし、膝枕してもらって甘えたり、鈴のことが大好きで一緒にいるのが楽しくて仕方ないって気持ちが表情や仕草から溢れ出ているところも良いですね。敵意むき出しだった佐々木のことも何だかんだ受け入れて深夜呼びまでしちゃうところも、世界中に友達がいるという一星らしさが感じられて良かったと思います。

年下の男の子ってかわいいなと思う存分愛でています。鈴のたった一行のラインに踊り出したり、鈴を傷つけるSNSを見れば鈴の元へ一心不乱に走って駆けつけたり強くストレートな愛情をぶつかるように表現してくれる一星。恋するっていいなーと思います。

春と仲直りするシーンでの温かい空気感や包容力と、佐々木に嫉妬して敵意むき出しな子供っぽい姿のアンバランスさが絶妙で、そういうギャップが一星の魅力なんだろうなと感じました。理性が利かなくなるくらい鈴のことが大好きって気持ちが伝わってきたのも良かった。声は出さないけど、感情豊かな手話の動きやコロコロ変わる表情から一星の気持ちがしっかり伝わってきて、「喋らないけどうるさい」という北斗の台詞に説得力があったのも良かったです。

鈴を見つめる目が恋する目でトロンとしていてかわいいです。佐々木って名前が出ただけでムキになったり、鈴の突然の訪問に自分が臭くないか春に確認したり年下男子のかわいさが爆発しています。コロコロ変わる表情が見逃せません。

鈴が突然職場にやって来た時に慌てて汗を拭きに行ったり「俺、臭くない？」と春に何度も確認する姿が可愛らしかったです。鈴と目が合うだけで嬉しそうだし、声の演技がなくても鈴のことが大好きなんだって表情や仕草だけで十分伝わってきます。手話を頑張り過ぎる鈴を「ステイ」と気遣う時の愛情深く穏やかな笑顔も素敵。わざわざ横断歩道を渡ってまで困ってるお爺さんを助けてあげるシーンも、一星のお節介で優しい性格が感じられて良かったです。

ステイって言われた時の顔が仔犬のようでとてもかわいくて心がもっていかれました。自分の気持ちに真っ直ぐでどんどん押してくるかと思ったら、先輩に言われた通り焦らしてみたりクルクル変わる表情が素敵。付き合う前のドキドキをすごく味わわせてもらっています。

すぐキスしようとしたり積極的でガンガン押してくるのに、鈴とLINEのやりとりをしただけでも満足げな表情をしてるのが良いですね。繋がってるって実感出来るだけで幸せなんだなあって、鈴への想いの強さと本気さが感じられました。佐々木先生との仲を誤解して拗ねてたのに、すぐに態度を軟化させちゃうシーンも、鈴が大好きって気持ちと一星の甘えたな性格が伝わってきて微笑ましかったです。

とろんとした目が年下男子のかわいさ爆発で思わず頭をわしゃわしゃしたくなっちゃいますね。AVの話はしつこいくらい繰り返すのにいつも同じ熱量でバカバカしくて笑ってしまいます。猫をたくさん預かってきてすぐにみんな飼い主を見つけたようなところも一星っぽくてよかったです。

ろう者で両親も亡くしていて、設定としては悲劇の主人公っぽくなりそうだけど、そうではなくて、やりがいのある仕事に就いて多趣味で世界中に友人がいて、人生をしっかり楽しんでるキャラクターなのが新しくて良いですね。演じ方によっては鈴に対して積極的過ぎて紙一重な感じになりそうだけど、人懐っこい笑顔や気取らない会話、子供のように無邪気な一面など、愛嬌たっぷりに一星の魅力を表現しているので、鈴が彼に惹かれていく展開に違和感がないところも良いと思います。鈴からのLINEを待ち続けるシーンもワンコみたいで可愛らしかったです。

耳が聞こえないことを不便に感じる時はあっても不幸に感じることはなさそう。強く乗り越えてきたというよりもそれが自分と受け入れている感じがするのがとてもいいです。大きな声では言えない雑談も手話なら大はしゃぎで言える、そんなしたたかさも持っている感じ。好きです。