彼女たちの犯罪

由香里が家にいた頃は家政婦のように扱っていたのに、家出して亡くなったと聞いてからは母のようにやつれたり突然帰ってきた由香里を抱きしめたりとこちらも支離滅裂のように見えましたが人の心なんてそんなもの。由香里がかわいかったのもほんとなんだろうな。矛盾もぶれずに演じ、そんなものだよなーと思わせてしまうところがすごいと思いました。

まだ見ぬ孫ができるために一緒に水天宮にお参りとかうざいことこの上ないけど、由香里が死んでしまったらやつれた顔でたわいもないことで刑事を呼び寄せるようになった。あの顔を見れば悪い人ではなかったのだと思えてくる。

由香里が少し遅く帰ってきた時の会話が怖い怖い。言ってくれれば準備するのに〜と甘い声で言いながら1ミリも動かない、お風呂もやっといてあげたのに〜って言いながらまだやってないと言う。絶対やる気なかったよね？と言いたくなるところだけどお姑さんだからねーあの態度じゃ苦笑いしかできないだろうな。

すごくいい人でいい姑に見えるけど、柔らかい声で由香里を縛り付けてるのが透けて見えて怖い。出かけるのも一緒なんて異常だってことにも気づいてない様子、娘のように可愛がっているけどあくまで〝ように“なのが怖い。