華麗なる一族

二子を抱きしめるシーン、これまでの遠慮がある感じではなくギュッと力強く抱きよせるところに一之瀬の想いの強さや覚悟が感じられて良かったです。婚約破棄の話も、自分の立場より二子のことをひたすら心配しているところも誠実で優しい一之瀬らしくてキュンとしました。飛び飛びの出番なのに、ちゃんと2人で想いを紡いでいる様子が伝わってくるところも良いですね。

二子の元に駆け寄ってきたり、二子を食事に誘う時の緊張した堅い表情、快諾された時の嬉しそうな笑顔など、表情や仕草一つ一つから彼女への想いが溢れているところが素敵です。だからこそ二子を振るシーンは見ていて辛くて切なくて、胸が痛くなりました。感情的になる二子と違って落ち着いた大人の対応をする姿が印象的で、二子の将来のことはもちろん、万俵家のこと、鉄平の立場、自分や父親がどこで働いて生きているのかなど、全てをしっかり考えた末の苦渋の決断だったんだろうなと一之瀬の誠実さや生真面目さが感じられたのも良かったと思います。

待ち合わせ場所で二子を見つけた時の嬉しそうな笑顔や、好きな女性のタイプを訊かれて動揺してむせちゃうところなど、一之瀬の嘘がつけないピュアな一面が垣間見れたのが良かったです。仕事の話になるとつい熱く語ってしまうところも鉄平に通じるものがあり、「鉄平お兄様みたいな人と結婚したい」という二子が惹かれる説得力がありました。柄の悪い男に絡まれそうになった時も全くひるまず、サッと二子の手を取って守ってあげる姿も格好良かったです。

鍬入れ式で涙を流しながら鉄平の挨拶を聞いていたり、式が終わると「専務！」といち早く駆け寄ったり、念願の高炉建設が実現して感無量な姿が一之瀬の熱血ぶりを感じさせました。仕事の話をしている時の目の輝きや楽しそうな笑顔も良いですね。二子に「素敵」と言われた時の照れたような表情も初々しさがあって良かったと思います。

爽やかで人当たりが良く、二子が心惹かれるのも納得の好青年ぶりだったと思います。鉄平たちと高炉の設計図を見ている時のキラキラした目やアイディアを提案する生き生きした姿も印象的で、仕事への情熱が伝わってきました。