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脚本・ストーリー 3.4 /5.0(68.2%) | 658位 /1089件中 |
キャスト 3.8 /5.0(75.4%) | 664位 /1089件中 |
演出 3.3 /5.0(66.4%) | 706位 /1088件中 |
音楽 3.2 /5.0(64.6%) | 685位 /1089件中 |
感動 2.8 /5.0(55.4%) | 721位 /1084件中 |
笑い 2.4 /5.0(48.2%) | 732位 /1084件中 |
スリル・興奮 3.3 /5.0(66.4%) | 458位 /1081件中 |
青山が指輪を出した時点でわかりやすい死亡フラグだなと感じていたけど、天城と伊織の間にあんなに距離があって青山が綺麗に刺されて、倒れて指輪が掴めず意識を失う流れにが予想通り過ぎて、あまり緊張感がなかったです。
天樹がこんなに周りが見えず、根拠もなく疑う姿は異常だったので、専従捜査班の解散に繋げるためとはいえ他に演出なかったのかなと思ってしまいました。
青山が助かったのはよかったけど、班は解散だし続編はどうなるんだろうとそっちが心配です。メンバー総入れ替えは嫌だな。
水田と青山の関係は悲劇のフラグではないかと予測していたのですが、やはり青山が生命の危機に陥りました。それでも最後は回復したのでほっとしました。堂本の言う通り。天樹の弱点は敗北の経験が少ないことだったようです。強いこだわりは天樹の長所ですが、それすら欠点となっていました。特に容疑者にであれ「信じられない」という先入観はらしくありません。青山が無事だったから良かったものの結果オーライという感じです。シーズン7終了ですが、ラストの感じからすると、このドラマシリーズ自体も終了なのでしょうか。あるいは大幅にメンバーが変わるのかも知れません。こういう古典的な刑事ものが少なくなってきただけに、できれば続けて欲しいドラマです。
一見冷静沈着そうに見える天城が過去の事件にとらわれ固執し、それを気にして後を追う青山が刺される。本当に父との縁を切りたかっただけなのなら、あの場で刑事が出てきたことで刺激し刺す行動につながったのかもしれない。でも、父を刺してでも縁を切りたかったのかもしれない。過去の犯人に罪をなすりつけるための歯型だったが、かみつきジャッカルが天城に対する独白もカットで結局のところ過去の事件に関しては想像してくださいということなのだろうか。なんだかすっきりしない終わり方だった。
野々村の覚悟が見えたストーリーだったけど、結局使わなかったとはいえ犯人と同じ行動をしてたのが気になってしかたなかった。刑事ってこんなに簡単に証拠品を捏造できるんだと。いくら親友で同期で自分のせいで警察官になれなかった相手だとしても、天樹たちの本気を見るまで冷静になれなかったのは少し怖いなと感じました。でも犯人ではない男を傷つけようとしている親友に真っ正面からぶつかっていった姿はちゃんと刑事でカッコよかったです。悪い部分はしっかり捨てて、真面目一本で成長していってほしいなと思いました。
同じように警察官になろうとした親友の伊藤が未解決事件の犯罪被害者家族で、少なからず恨みの気持ちを隠し持っていた。きっとそれは元々は自分で犯人を捕まえるといった正義の気持ちで。でも警察官になることも叶わず、未解決事件のままで、長年の眠りから覚めた妹には事件直前にかけられた言葉と同じものをかけられ、とてつもなく追い込まれてしまったのだろう。拓海も親友と信じていた人が抱えていたものを知らずに来たこと、助けてあげる方法が思いつかないことから誤った道へ進もうとした。でもすんでのところで思いとどまった。その姿にホッとした。もうやり方を間違うことはないだろうと思う。
伊藤の抱く正義と復讐心は似ています。彼の警察官になりたいという思いも、復讐者として犯人に報復する気持ちもさほど違いはありません。また拓海の正義と暴走も似ています。だから時に正義は悪と似てしまいます。それはかつて犯罪に走った同僚の山下に通じるものがあるから、天樹は顔をしかめ、そしてほっとしたのでしょう。正義は天樹の言う通り、事実を積み重ねた結果しかありません。そこに立ち戻れた拓海は、山下のようにはならない筈です。
今までにない事件の始まり方で、どう天樹たちが動いているかわからないで見ると警察って迷惑で仕方ない存在と思われても仕方ないなと感じました。しかも警察と名乗ってもなかったのに家に上がり込んで、嫌がらせにも程があるレベル(笑)
犯人は捕まえなきゃいけないんだけど、一所懸命に死体を運ぼうとする様をみてバレないように早く運べよとなぜか応援したくなってしまったのも楽しかったです。でも全部バレた上での行動なのであっさり終わったなと思ったら、隠し玉が登場とすごくいい流れ!でも幸子の30年胸の中で燻らせてた嫉妬にはぞわっとしました。
通報があったなら最初から令状持って普通に捜査すれば良いのにって思っていたら、最後にどんでん返しが…。大輔と愛が遺体運びに奔走している裏で、暑中見舞いや傘の忘れ物、世間話ついでのさそり座の話など一見事件と無関係そうな伏線がいくつも張り巡らされていて、すべてがラストに繋がる展開はテンポが良く見ごたえがありました。犯人が刑事のウザ絡みに辟易する感じもコロンボや古畑を彷彿とさせて面白かったです。
出だしはまるでアガサ・クリスティーのミステリーみたいでした。海老沢はまさに「招かれざる客」というところでしょうか。素晴らしかったのは刑事たちのシーンがほとんど何らかの伏線となっていて、見事に倒叙形式のミステリーを解いていく鍵になっています。しかし倒叙ものと思いきや、最後にはどんでん返しが待っています。いやはやさそり座の話まで伏線だったとは驚きです。ゲストが中田喜子さんだと気づかなければ完全に騙されてしまうでしょう。シリーズ史上でも屈指の出来だったと思います。
彼女が自分のしたことに気づいておらず、翌日元気に笑っているのを見てからわざわざ凶器を持って出頭した笹井は青山という刑事に逮捕され、気を使われ続けたから他人に優しくできたのかなと思えた。でも自分がやったと言っても誰も信じない変わった刑事たちに囲まれ、信用してずっと捜査してくれた青山が真実を教えてくれてどれだけホッとして、どれだけ青山に感謝したかと考えると胸が熱くなりました。巻き込まれた理乃と笹井の出逢いもすごくよかった。
ただ被害者の本性と犯人の責任の擦り付け方の酷さにはドン引きでした。
殺された尾原も全然善人ではなかったけど、何の関係もない理乃を盲目だからというだけで利用して罪を着せる真犯人がさらにクズ過ぎて、こんな2人のいざこざに関わることになってしまった理乃と笹井が気の毒でした。2人が人を殺していなかったことが救いです。笹井と理乃が対面するシーンも良かった。事件自体は胸糞悪いものでしたが、今度こそちゃんと更生して、さらに傍に理乃がいてくれたら良いなと2人の明るい未来を願いたくなる終わり方で良かったです。
そもそも「仏」なんて呼ばれる人間は怪しい。根っからの善人などいないし、根っからの悪人もいない。でも青山みたいにその後者を信じ切れる人はなかなかいません。多くは前者だけで納得してしまいます。結局は水田の観察力と青山の粘り強い捜査が実を結ぶわけですが、この二人の関係を暖かく見つめる天樹の姿がもし今後の伏線になるとしたら、ハッピーな方の伏線にして欲しいですね。どちらかの殉職は考えたくありません。片桐の青山ガンモドキ説の場面は、吉田鋼太郎さんと倉科カナさんの芝居に味がありました。
片桐の娘への愛情がとても伝わってきたし、娘にもしっかり片桐の思いが届いた流れはとてもほっこりできました。でも娘の家庭教師役が須賀健太さんだったので、話を聞いて終わりはないだろうと予想できてしまった。犯人は少し分かりやすすぎたかなと。バイト先の店長のストーカー行為に喜んで抱きついてしまう片桐は誉められたものじゃないけど、何としても救わなければという意思の強さが見れたし、芝山を殴ったのはカッコよかったです。
休日に別のことをしてたのに何故か集まっちゃって、事件を解決してしまう特別捜査係の一体感を感じられて、都合が良すぎるとはわかってはいるけどすごいなと自然に思える魅了的なストーリーでした。
それぞれの休日の過ごし方とファッションがちょっと新鮮でした。特に紅一点水田のシックな装いがよかったです。そしてメインは片桐に関する内容で、終始片桐の娘に対する強い思いが感じられ、それに天樹たちが応える内容は、何だかんだ言っても良いチームだなと思わせます。ああいう大人や世の中を舐めた若者に対して、いろいろ人生の深みを知っている片桐の一撃は爽快でした。もちろん暴力はまずいのでしょうが、大人が真剣に怒らないと、ああいう屁理屈をはびこらせることにもなるわけで、怒るべきところは怒る大人の姿の象徴として、ドラマの中でなら許される行為だと思います。
試験に間に合ったのに事件を見過ごせなかった海老沢の行動ににんまり。試験はもちろん大事なんだろうけど、こういった人間性もちゃんと評価されるといいな。
猫や犬の首輪に手紙をつけて外と連絡を取るという演出は見たことがあるし、帰巣本能もあるから違和感もなかったけど、カナブンはちょっと…。ちゃんと天樹たちが見つける場所に飛んでいったことも、天樹が気づいたことにも違和感を感じてしまう。面白い発想だけど、今までそういう面白さを含んだ作品ではなかったから笑うとこなのか真剣に見るとこなのか悩みました。
確かに海老沢は間が悪かったり鈍くさいところもあるけど、彼のおかげで虐待を受けていた少年を救うことが出来たし、虫にポストイットを付けるという雑な脚本ではあるけど機転を利かせて事件解決に導いたし、試験より警察官として今すべきことを優先する姿は全然残念なんかではなくとても格好良かったです。でもめちゃくちゃ勉強頑張ってるから、そろそろ試験合格させてあげて欲しいな。
海老沢がこれほど活躍したのは、登場以来、初めてのことかもしれません。かつてのシリーズでは、ほとんど登場すらしないこともあった海老沢だけに、ほぼ主役の回があるのは嬉しいかぎりです。しかも最後まで別の事件に気が付き、自分の事を差し置いて子どもを救う姿は格好良かったです。まあ彼曰くポイントカードのような人生も確かに悪くないと思います。それにしてもいくらなんでも甲虫に付箋は無いでしょう。それに気付く方がすごい。その点はいただけませんでした。
堂本先生は神原に必死になって訴えたけど、自分と被害者の関わりが知られたくなかったならなんとでも言い訳作って回避できたはず。自分の悪さが表に出て、"堂本のせいだ"は子供じみてる。それなのにその事件について口を閉ざすほど責任を感じていた堂本先生の優しさを美加がちゃんと知ってくれたのはよかった。
堂本のもとに新しい人が来て紹介するなんて今までなかったから、その後赤いコートの女性の目撃情報があったと聞いて美加しかいないし、なぜそんな派手な格好でいたのか疑問に感じた。結局美加は何がしたかったの…?
確かにキノコはわからないことが多いし、昔から殺人トリックに使われる小道具です。もしフグ毒を遅効性にするものが発見されれば、犯罪で重宝される可能性はありますね。気になったのは犯人がフグを手に入れたければわざわざ人目に付く魚市場から、こそこそ持って行かなくとも、宮城県の沿岸ならそこそこの大きさのフグが釣れます。証拠を残したくないなら秘かに自分で釣るのではないかと思います。いずれにせよ堂本先生の過去の因縁が解決され、天樹とコップ酒を酌み交わすシーンはとても良い雰囲気がありました。
家族で唯一生き残った悟を疑いたくなる気持ちもわかるけど、確実な証拠も見つけることができなかったから釈放された人を10年も犯人扱いしてた多々良の無能さに唖然。そればかりか小祝が怪我をしていたなら血痕もあったはず。それなのに朝倉家と関わりがあって、事件当日か次の日には病院に行ったはずの小祝を見逃してた当時の警察の捜査の適当さに愕然とした。今回の事件が起こったのは自分のせいかもと真相がわかって後悔ができる人ならまだよかったけど、責任を感じる様子もなかったのが凄く腹が立った。
容疑者というだけで犯人扱いしてしまうのはある種の冤罪だと思います。それは担当する刑事の問題だけでなく、マスコミやそれを良しとする社会の問題でもあると思います。それにしても拓海は良い刑事になりました。足で稼ぐことは刑事の基本です。また警察には現場百回という言葉があり、それを実践する天樹もまたさすがだと思います。時代が変り、捜査ツールが多様化したとしても、犯人が人間である以上、古い捜査手法も有効な部分があるということだと思います。また水田と青山の同棲には驚きましたが、あくまでもルームシェアと言い張るのですね。何にせよ以前の天樹ならたとえその事実に気がついても何も言わなかったでしょう。でも今はそれを言える関係になったことが良かったと思います。
捜査一課のメンバーがタブレットを片時も離さず捜査をしている姿を見て、大きな不安を感じた。人の気持ちや顔色よりも画面の中の情報が一番だと言うのは、今の世の中の進んでいる方向のような気がして、置いていかれる感覚を拓海くんと共に味わった。事件もネットを介したもので、ゲームだという。パソコンの遠隔操作、未解決の一家殺人事件、殺人ゲーム。どれも実際にあったり、聞いたことのある話なのだが、デジタル化による空虚感のせいか厚みが増し、複雑に入り混じっていて見ごたえがあった。