魔物(마물)

だめだ、凍也が暴力を振るってからいつ豹変するのかビクビクして話についていけなくなった。暴力シーンのリアルさに驚く。世界中どこで起きていてもおかしくないと分かっているし知っておいた方がいい事実だと思うけど、エンタメであるドラマで見たいものではないので途中でリタイアせざるを得ない。あやめがなんの罪で裁判を受けているのか謎は深まるし、堕落するカップルを最後まで見届けたかったけど無理だった。あとはあらすじかなにかで脳内補完します。

あやめは誰に養われているわけでもないし立派な職について1人でいい暮らしができているんだからDV男なんてすぐに捨てなよ！って思ったけど、見て行くうちにそうは簡単にいかないんだなと思った。側から見れば自分の感情にまかせてDVする既婚者の男なんて最悪以外の何者でもないのに惚れた方は弱いのね。そんなことするつもりはなかったとか君がそうさせたなんて言う男からはすぐに逃げないと。でも夏音にマウント取っちゃうあやめはバカだしお似合いなのかもしれない。

うわーここで凍也の本領発揮ってやつね。夏音の場合は暴れた夏音を押さえつけるためかとおもっていたけど単にDV野郎だったってことか。頭に血が上ると何をするか分からないタイプの男だったのね。ここで離れるのが1番いいけど、この手の男は執着するから簡単に別れてくれるだろうか。ここは今野の事件で逮捕されるのが1番早いかな？暴力とエロ、どちらもえげつなくてだいぶ引くわ。刺激が強すぎるのは見る人を選ぶから難しいと思う。

やっぱり弁護士を名乗るならあやめは凍也にちゃんと事件について聞かなきゃいけないんじゃないかな。公務執行妨害の罪のトリックを暴いて凍也を外に出したのはお手柄だったけど、どうも凍也を好きな気持ちが出すぎていて公平な気持ちで見ることを止めてしまっている気がする。陽子に足蹴にされたことも根に持って肩入れしれしまうのも分かるけど弁護士としてはどうなのだろうと思ってしまう。そこまで愛欲に溺れられると引いちゃうな。

良く言えば情動的なのかもしれないけど、全体的にあからさますぎる。こういうテーマを扱うならばもっと秘めた内面的な葛藤が欲しい。直接的なのは「熱い」のかもしれない。でも直情的で深みがないともいえるし、短絡的で考えなしにも見える。

まあ韓国らしいパトスな内容は、変にロゴスに偏った日本人には受けるのかもしれないけど、表層的にはともかく深層的にはいろいろ違和感を覚える。

こういう激しさは個人的に遠慮したい。麻生さんは好きなんだけどね。

セリフの切り方が韓国っぽいなと思った。登場人物がみんなクセがあって、男の人は暴力的だし女性は意地悪。いい人どころか普通の人すらいないんじゃないかという疲れる展開。どの場面もヒリヒリするような刺激があり、それが好きな人はいいかもしれないけど好き嫌いは分かれると思う。暴力や暴言が多く表現が極端。いきなり自転車がぶつかってきそうになったりシャワーが暴走したり、きゅんとさせようと必死でちょっと萎える。塩野さん目当てだけでどれだけ引っ張れるかだな。