MIU404

うさん臭さを出すためにわざとらしい関西弁をあえて話していたのだろうとは思うけど、なんせ実力が伴っていないので大失敗。

はじめて登場してから、MIU404は、久住の、菅田将暉のドラマだったと思います。結局ハッキリ何者かが描かれないで終わった久住だけど、その内にあるとても大きな闇と、誰にでも上手に入り込む久住。表情がコロコロ変わり、掴みどころも、形もない役だったと思いますが、さすがの存在感でした。

人は誰も、善人なところ、悪人なところを内面に持っているが、この人はその表情、目の動きで微妙な内面を感じさせてくれた。世間やクズと呼ぶ自分自身に対する反発から残酷な犯罪を犯す時の表情は異常な犯罪者の奥にどこかピュアな少年の姿が見えました。すごい俳優です

人を惹き付ける親しみやすい笑顔と柔らかい軽い話し方なのに、同時に何を考えているかわからない独特な恐怖をあたえる演技も表現できていて素晴らしいと思います。
横顔だけで、過去に暗い何かあったのではないかと思わせる重くてどこか切なさを感じの表現がうまかったです。

このドラマの菅田将暉さんは出てくるだけで少しゾッとするような、得体の知れない怖さをを感じる雰囲気を醸し出していた。特に目が印象的でシーンに合わせて全く違う表情が見れて、演技力の高さを感じたし、まだまだ奥行きのある方なんだと知りました。

悪役良かった!関西出身だけに、関西弁が違和感なく、演技もダルさ感がいい意味でイラッとさせてました。ただ、声のトーンが高くて幼さが出てしまってたので、黒幕感は薄かった。久住のテロ行為はオタク要素が必要だから、あの役作りだったのかもしれないが、半グレに毛が生えた感は否めなかったですね。

回を追うごとに登場する回数が多くなるのですが、どういった人物であるのかが掴めないような立ち振る舞い方が印象的でした。久住という男のミステリアスを感じさせる雰囲気とインテリジェンスな行動や言動によって、物語は深みを増していき、最終話まで見逃してはならないという気持ちになりました。

個人的には、あまりイケメンとは思わないしこれまで魅力的な印象がなかったけれど…途中からふら～っと出て来た感じなのに、この作品でぐっと印象が変わった。おそらく関西方面の出身なのではと思うけれど、ちょっと引き伸ばした様なでれ～んとした関西弁が悪さを際立たせ、こんな悪役が出来るちゃんとした役者なのかと、良い意味で驚かされた。

下手とは思わないが巷で言われるような演技力ではないと思う。確かに雰囲気に輝きがあって何か特別なものは感じるが、演技に深みを感じない。セトウツミの関西弁での演技ははまっていてすごく面白かったのに、今回同じ関西弁でも演技してます感が出ててサイコパス感や頭脳明晰な感じは無し。

最終回は主役の二人を食ってしまうような強烈なインパクトがありました。謎の人物・久住がクズやゴミを意味していることや過去にどんな人生を送ってきたのかが
謎のまま終わってしまったのが残念です。伊吹（綾野剛）との東京湾でのやりとりはトップ俳優同士が真剣に役に乗り移っているかのようで鳥肌が立ちました。

よくいるサイコパスの犯人ではなく、飄々として胡散臭くて、でもその中に狂気があって独特な悪役像を作り上げていたと思います。笑っていても目が全然笑ってないし、時折見せるゴミクズを見るような冷たい眼差しにゾッとしました。限られた出番の中で抜群の存在感を示し、やってること最低なんだけどどうしてこうなったのか、久住のサイドストーリーが見たくなる不思議な魅力がありました。

さすがの演技力でした。終盤、ストーリーのキーマンとして登場し、ラストは彼がメインの話になりますが、あの謎めいた難しい役柄を見事に演じており、引き込まれました。主演の二人も頑張っていましたが、彼の演技が素晴らしくて一番良かったです。

数話だけの出演でしたがインパクトがすごかったです。猟奇的な感じ、喪失感にとらわれている感じ、反抗的なようで実はすべてにおいて無気力な感じ、どの感情もとてもよく伝わってきました。ラストシーンの近くで、自分が作り上げた世界に絶望した感じの表情が特によかったです。

新しい「悪者」を形作ったなと、ある意味感動した…飄々としたようでいて、心の底に複雑な感情を抱えていて、ふとした瞬間に噴き出す演技が、恐怖すら感じた。表情や体全体の雰囲気が、よりどころのない寂しい青年の様子を体現してたな。

久住の存在がミステリアスすぎて、ハマっていました。さすが菅田将暉ですね。久住のなんだか得体の知れない感じを見事に表現していました。久住が黙秘をして顔を覆う仕草が、まるでスローのように感じました。とても奥行きがある役柄だったと思います。

完全に主役二人を喰う存在感。自分以外の人間や世間を舐め切ってる態度が、マッタリした関西弁で余計に増長されて、見ていて最高にイラつく。橋に自ら頭をぶつけておいて、警察にやられたと騒いでるところなんて、クズの中のクズって感じ。
でも最終的には、自分が世間を陥れるために作ったものに足を引っ張られて逮捕されるとは、クズらしく間抜けな終わり方で失笑。

恐るべし！最初は、豪華なカメオ出演だ…と思っていたらまさかの最重要人物！流体金属のような表現力で硬軟、陰陽を合わせ持った謎の男「久住」を演じきっていた。ここまでキャストを伏せたスタッフの戦術に喝采を！あと、久住の服のセンスが「関西の人ってこんなの着てるんでしょ？」と関西人でない人たちが思い描いてるイメージまんまで笑った！

「絶対帰るまでは、このつづらは開けたらだめだよ」と言われると、人間開いてみたくなる。
得体の知れないものは魅力的だけど怖いなあと思いながら、久住役の菅田さんに引き込まれてました。
ひとりひとりの心地の良い久住は魅力的だし実際にいたら利用されているんだろうな。

正体不明で、身の上話やウンチクも全てでたらめな役がぴったりでした。関西弁のイントネーションが胡散臭さをさらに高めていたと思います。精力的に活動しているかと思えば、ふと虚無に襲われている仕草を見せるあたりに、キャラクターの複雑さを感じられました。

好青年の役だけではなくて、こういう悪どいのも似合いますね。演じていてきっと菅田さん自身は楽しいんだろうなと思いました。最後の「お前たちの物語にはならない」という言葉が彼なりの強がりなんだろうなと感じました。結局彼の信じられる仲間は誰もいなかったというのも切ないですね。

演技が上手過ぎというのか、ハマリ役すぎてて、見ていてムカつく（笑）。関西弁も上手だしその言葉遣いが、余計にクズミの胡散臭さやクズっぷりを引き立たせてる感じ。
クズだというだけじゃなくて人格破綻者だろうし、おまけに頭が良いから余計に始末に負えない。こういう人間は逮捕されて刑務所に入れられたとしても、一生反省も後悔もしないんだろうなと思うと、クズミの顔を見てるだけでイライラしてしまうわ。

久住は困っている人に親切そうに振る舞うのに、本当は他人に対して何の感情も持っていないような人間なのが、とても怖いです。弱っている人間につけこむのが本当に上手い。もし自分が誰にも頼れる人がいなければ、彼のような人間に助けを求めてしまうかもしれないです。

まさにメフィスト・フェレス！唐突な登場(出演するなんて聞いてない！)という演出も秀逸だけど、滲み出るラスボスオーラはとんでもない…くずみ、久住、屑ヲ見ステル、怖っ！謎な存在感と奇妙な空気感はこの人でないと無理かと思う。身軽に地上に降り立っては多くの人の心の隙間に入り込むことを愉しむ、メフィストそのものだ！