おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか！

翔はいわゆるLGBTQの「Q」に当るのかな。分類自体に意味はないというか、その人のあり様を理解するための方便なわけだけど、「Q」というのはもっとも漠然として理解が難しい。城さんはそれをとてもセンシティブかつ分かりやすく演じていたように思います。良い演技だったと思います。こういう翔のような人間が、ごく普通に生きられる世界が本当の意味でやさしい世界なのかなと思うし、このドラマのキーパーソンとして、とても存在感があったと思います。

すごく中性的な魅力があるなと思いました。女の子すぎる衣装は少し浮いているけれどそのアンバランスな幼さが出ていていいのかな。お父さんの思う理想の息子になれなかった強い反動が徐々に解放されてきて少しずつ周りを見る視野も広がってきた気がする。自分なりに翔を理解していると思う。

人に見られたくない関わらないでほしいって全身で訴えているような硬い表情がとても切ない。外を歩いている時は表情だけじゃなく全身が緊張していてかわいそうになる。でも一度悪い人じゃないと分かると早口でどんどん喋る。本当はわかってほしいんだなと思うと切なくなる。