パリピ孔明

バイクで英子を迎えにくるシーン、めちゃくちゃ格好良かったです。無事に到着した時の「焼肉おごれよ」と照れ臭そうに笑うところや、英子にハグされた時の嬉しそうな笑顔、「楽しんで」と穏やかな表情で見送る姿、どれもドラマ前半とは別人のような良い顔をしていて、葛藤を乗り越えたミアの成長や英子との確かな友情を感じさせてとても良かったです。

パワフルでワイルドで格好いい。そして英子よりもエモーショナルな歌唱でした。これだけ個性を爆発させたようなキャラを、それほど演技経験のない菅原さんですが、見事に演じ切っています。ダンサーだけあって、見せ方が本当にうまい。人の目を惹きつける求心力がある。驚いたのは歌も上手いこと。体幹がしっかりしているせいか、声量もあるし、太くて力のある響きが出せる。もう「DREAMER」はミアの曲で良くないか、という感じさえします。素晴らしい才能です。

ダンスも個性的だし食事のシーンだって超個性的。見栄えばかり意識しているようにさえ見えた。だからこそドリーマーをド直球で歌われた時の衝撃が半端なかった。自分の心境をリンクさせて感情を込めて歌うところにすごく感動した。

「DREAMER」の歌唱シーン、力強く情熱的な歌声が素晴らしかったです。バラードが歌いたい、ダンスではなく歌唱力で勝負したいというミアの強い思いが込められているようで、グッとその世界観に引き込まれました。そりゃSNSも過去一バズるし、大手のレーベルから声もかかるよなあっていう説得力があったのも良かったです。英子に「友達」と言われて戸惑いつつ、ちょっと嬉しそうにしていたり、レーベルを首になった時も英子をご飯に誘って愚痴っていたり、生放送でも「友人の英子」と発言したり、二人の間に友情が芽生えているところも微笑ましくてほっこりしました。

お肉片手にポーズを取りまくる姿、独特なポージングと決め顔が「自分」をしっかり持ってるミアらしくて良かったです。格好良いんだけどセンスが独特過ぎてちょっと笑えるっていうその塩梅も絶妙。英子をウザがって苛めるかと思いきや「いつまでもカバーを歌ってちゃ駄目」と真っ当なアドバイスをあげたり、肉を食べさせてあげたり、意外と優しくて面倒見の良い一面が垣間見れたのも良かったです。

パフォーマンスもキャラクターもめっちゃ濃くて個性が強いけど、力み過ぎず小慣れた雰囲気があってそこがプロフェッショナルって感じがして格好良かったです。彼女の存在のおかげで英子の素人っぽさが際立っていたのも良かった。写真撮影やトレーニングシーンでのちょっとコミカルな姿も、格好良いだけではない愛嬌を感じさせて良かったと思います。

めちゃくちゃいいキャラですね。独特な世界観があって英子の素人感といい対比になっています。ステージのキレ具合もとてもかっこいいし、ストイックなトレーニング風景も笑いと共にあってもっともっと見てみたくなります。