この素晴らしき世界

恭介と若菜について話すシーンがとても良かったです。男の矜持というほどではなく、むしろどこかシャイでロマンチックな想いが、多分どちらの中にもあって、だからこそ許せるみたいな雰囲気が、一昔前のどこかキザでダンディな大人の男のテイストがちょっと感じられました。そこが過剰にではなく、ちょっとというのが良かったです。沢村さんは本当にいろいろな役がやれるとても上手な俳優さんですけど、屈託ない笑顔ができる数少ない大人の男だなと思います。

あんなに爽やかにニカっと笑われたら素人の女性はひとたまりもないだろう。大人の余裕もありながら、いい感じに強引で飽きさせない。浜岡さんの目がハートになっちゃうのも分かる気がします。太陽のような明るさがあるから土を掘っているダークさが際立ちます。

鈴木京香さんならピッタリだったかもしれないけど、若村さんとじゃ背のバランスも悪いし似合ってないね。そこが気になるところだけど、主役をよそに勝手に記者会見を回しちゃうところが面白かったです。スイッチ入っちゃったなーって言葉がぴったりでした。