ザ・トラベルナース （2024）

最近なんでもハラスメントと言い過ぎなのは同意。
ただ、仕事に一生懸命だったり、真っすぐだったりするのと、怒鳴り散らすのとは違うと思うんだけれどね。
厳しいのはわかるけれど、問答無用も違うと思うし、その塩梅って難しいね。

静と歩のやり合いは、もはや今日の調子を確かめる意味合いもありそうだし、長年培った関係性だから問題ない。

でも、吉子と柚っこの関係はまだ浅いからそういう関係じゃない。
なかなかおっとりとした柚っことちゃきちゃきの吉子とは方向がまるで違うからお互いを理解するまでに時間がかかりそうだ。
でも、今回のことでだいぶ分かり合えたみたいでちょっとホッとした。

あれだけパワハラをする人が生き方は変えられない俺の全てを否定しないでくれって言ったけど、随分と綺麗な言い方だなと思った。暴君のように暴れ回り人の心を踏み躙りだからどうしたと言わんばかりの態度でそんな綺麗なことを言われても白々しく思ってしまう。会社では功績という勝ち誇れるものがあるかもしれないが、病院ではそんなのは通用しないのだ。ナースにした仕打ちは救いようがなかった。ナースはお茶を淹れる係でも書類で殴っていい相手でもない。毅然とした態度で接していいと思う。

ハラスメントはダメだけど、だからといってその人の生きて来た道をすべて否定するようなことは、もっとダメだよね。

ネットや携帯だって世に出てから30年くらいだし、80年生きる人生の中で、価値観なんて大きく変わる。それに合わせて生きていく必要はあるにせよ、それが価値のすべてではないと、特に若い人には言いたいね。

中村だけでなく、彼女を指導していく中で金谷も成長していく。それはもちろん静と歩もそう。年代が違ってもそういう関係性が社会には必要なんだと思います。

患者さんにどんなに嫌われてもそれが生きる希望になるのなら構わないっていう歩の姿勢はすごいと思うし、それでも生きてほしいと願うことは美しいと思う。ナイチンゲールの志にも通じるのか？とも思うけどこんな綺麗にまとめていいのかな？私なら娘は最後どんなことを思っていたのかをちゃんと聞きたいと思うし、わだかまりは残したくない。娘が頑張れって言ってほしかった気持ちは今のしおりさんにも理解できるはずだから。真実を言わないままでよかったのかなー。

ブラックペアンといい、シーズン2で韓国人を出すととたんに陳腐になる！！
韓流大好きな患者とかってオールドメディアの韓国アゲの一環…

那須田歩と比較して、韓国人は素晴らしいという場面があり、現実と乖離している！！
韓国は「恨」の国であることを全くわかっていない陳腐な脚本・演出ですね…

クレーマー対応って、どんな業種でも大変ですよね。SNS時代になって、あることないこと書く人もいるし、自分の主観だけが正しいと思ってる頑迷な人もいる。

それにしても四織と歩の件はちょっともやもやするものが残ります。四織の歩に対する思い込みって、真実を知っている娘が亡くなってしまった以上どうにもなりません。訴訟でも何でもどうぞという歩の毅然とした態度は正しいし、対立が結果的に四織が生きる原動力になるとは言っても、ドラマだからきれいにまとまっただけで、現実なら泥沼の訴訟とか事件になっていてもおかしくない。

そういうところが人と人のコミット力が弱まっている一因な気がするんだけど。

まさに狼少年、本当に痛い時に相手にしてもらえなくなっちゃうからやめましょうね。でも今現在人の痛みを知る装置はないのだから患者が痛いと言っていれば診るのは当たり前です。偉そうにふんぞり返ってないでちゃんと診察して欲しいですね。あと総合病院あるあるの科のたらい回し。縦のつながりはあっても横のつながりが弱いと感じることは実際にもあってどうにかして欲しい問題ですよね。検査を忙しいから他の科の診断を待ってからとなすりつけ合う病院にうんざり、改革が待たれます。

詐病が迷惑なのは当然のこと。本人はほんの出来心でも、医師やスタッフの問題はもちろん、ベッドを本当に必要としている人に回らないようでは、間接的にとはいえある種の加害でもあります。

でもだからといって、医師が患者の訴えを軽視するなら、そちらの方がずっと悪い。静にドスの効いた声をかけられて当然。医師がなぜ敬われるのかは、頭が良いからではなく、高い倫理感も必要な職業だから。それがない医師はただ頭が良いだけの人。そのうちＡＩの方がマシだと言われかねない。

それにしても院長は何を考えているのでしょうね。腹の底が読めません。

まぁ今まで神保先生みたいな人たちに医療現場だけじゃなく、そこかしこで支えられて経済が成長してきたといっても過言ではないのよ。でもね、時代が変わったからね。自信がある人ほど変えられない、変える必要を感じてないんだから難しい。でも人間である以上歳をとるしそのまま走り続けることはできないからね。事故が起こる前に立ち止まれてよかった。ただ点滴を細工したのはいただけない。医療現場の信頼が損なわれることは避けてほしい。

技術あることや知識が多いといった優秀さと、後進を育てることが上手いことは別物だからね。自分と比べてしまうとどうしても手や口が出て任しきれない。だから全部抱え込んでしまう。だからと言って、点滴頼みで充分な休憩も取らずに診察とか手術とか、患者側からしたら恐ろしい。
２４時間眠ってしまったことで、他の先生たちの能力も証明することにもなり自信にもなった。

だからって、外科部長を島流しした病院長の狙いはなんだろう。確かに上から順番に人件費としては高くつくから、そういう意味では改革の一環なのだろうけれど、外科部長が誰か？というのって大きな手術とかでは重要なのでは？
患者が集まらなかったら本末転倒なのだけれど、もしかしてそこが狙いだったりするのだろうか？

偏見かもしれないけど、薬師丸みたいな公益に関わる法人のお偉いさんって、言葉上はきれいにまとめるけど、腹の底は自身の欲望の塊みたいな人が実際に多い気がする。あくまで個人的な経験上そう思うってだけなので、あしからず。

まあ神保みたいに出来る人って、何でも自分でやった方が早いから、ついつい他人を当てにしなくなりがちです。でもチーム医療の時代だし、そのためにカンファレンスもやる。それを怠るならば、個人としては有能かもしれないけど、静に注意されても仕方がない。でもそこで立ち止まれる神保は本当に優秀だと思う。

私の中で若干記憶も薄れてきていたのか、静さんの毒舌にカウンターパンチを喰らいました。ただそれに慣れてくると仕事へのプライドの高さや後輩に求めるレベルの高さからくる叱咤激励だと言うことも分かってきます。悪いことは言ってないんですよね。新院長は病院の改革に乗り出す一見いい人、だけど結構やることはえげつないのよね。元院長だって自分の病院が嫌なら同等の病院に送ったっていいわけで。あんな追い出し方はないでしょう。そこらへんを静さんにチクリとやられてほしいわ。

静さんと歩の口喧嘩はなかなかに激しいけれど微笑ましい。
そこには愛情とか尊敬とか、そういう根っこのところがあってこそなのだろうと思う。

静さんの口車に乗せられて動いてしまう歩と神山先生。
でも、どれだけ酷い人だって医療を受ける権利はあると思うし、あれで良かったんじゃないかな。
あのまま離島の分院に追い出して亡くなってしまったら、神山先生は医者として心の傷になっただろうし。

新病院長が敵なんだろうけれど、そことのやり取りももちろん楽しみなのだが、仲間たちのわちゃわちゃはもっと楽しみだ。