隣の男はよく食べる

本宮に振られたことを麻紀に直接報告したり、麻紀のことを一番に考える本宮の成長を喜んだり、「きっぱり退散します」と潔く身を引いたり、とにかく正々堂々としていて格好良くて、それを嫌味なくナチュラルに演じているところが素敵でした。ライバルだけど変な小賢しさやネチネチした陰湿さがないところも自分に自信があって堂々としている沙織らしさがあって良かったと思います。

真っ直ぐに見つめてくる目、直球で投げてくる言葉、颯爽と歩く姿、どれをとってもかっこよくただでさえ弱っているマキには刺激が強すぎる。普通なら完敗よね。蒼太くんをからかうようなところが男の子にはたまらないんじゃないかな。

話し方も立ち居振る舞いも自信に満ち溢れていて、行動と言動に迷いがない感じが格好良いですね。麻紀がコンプレックスを感じてしまうのも分かる。会話の中にさりげなく本宮の名前を出したり、「プライベートでもパートナーになれたらって思ってる」と麻紀に告げる時も挑戦的な笑みを浮かべていたり、あからさまに敵意むき出しにしてこないけど態度や表情でしっかり宣戦布告してるところも、手強い最強のライバルという感じが出ていて良かったと思います。

あんなキラッキラした女性とお泊まりで仕事、なんて聞いたらそりゃいろいろ聞きたくなっちゃうと思う。洗練された雰囲気と大人の余裕？マキちゃんより都会的。覗き込むような仕草がかわいすぎてドキッとしてしまうよね。

本宮と一緒にいる時の楽しそうな笑顔や、口についたクリームを拭ってあげる仕草、意識的に距離を縮めようとしているような気さくで気を遣わない話し方、本宮への好意を隠そうとしない姿がいつも自信のない麻紀と正反対で、出番は少ないけど手強いラスボス感がビシビシ伝わる存在感を示していたと思います。ラストに麻紀と鉢合わせた時に、瞬時に本宮との関係を察知したような意味深な表情も、沙織の恋愛偏差値の高さを感じさせて良かったです。

綺麗で気さくで仕事が出来て、絵に描いたようなヒロインのライバルって雰囲気がよく出ていたと思います。高校生の時にこんな素敵な人に仕事を教えて貰ったら、そりゃ憧れちゃうよなあって説得力もあったし、本宮に仕事仲間以上の感情がありそうな、ちょっと含みのある口調や表情も上手かったです。