いつまでも白い羽根

受験に失敗して看護学校に通うことになり、いつでも辞めるつもりだった瑠美が、紆余曲折を経て、卒業式では代表で答辞を述べるほど成長した姿は立派で感動的でした。新川優愛の凛としたイメージにとても合っていてよかったです。白いままでいるのは難しいというドラマのテーマに演技で挑戦できていたし説得力もありました。

正しいと思った事は、正しいと発言する強さをもった主人公。でも、そんな清廉潔白なわけではなく、色んな思いをかかえながら成長していく過程を、素直に演じられていたと思います。彼女が主人公であったからこそ、清々しい最終回が迎えられたのではないかな？と感じました。

真っ直ぐで素直な演技が役柄にあっていて見ていてとても気持ちがよいです。間違っていることや腑に落ちないことがあればぶつかっていくところが好きです。演技力もあると思いますし、何より目力が強くてよいと思います。

大学に落ちて看護学校に仕方なく入学し、いろいろと今後について思い悩んでいる仮面看護学生の気持ちをよく表現していると思いました。青春ドラマで、単に美しいだけの女子高生役をしていた頃の印象から考えると、俳優さんとして成長されたんだな、と感じます。

見た目からもクールビューティなイメージですが、今回のドラマでも、芯の強さやブレないクールな感じが役柄の看護師予備軍(今のところ)にあっていてステキだと思います。ただ一つ、家庭事情で貧しい役柄なのに、滲み出てくるものがあるのか、TV側の意図なのか、貧しさはみじんも感じられないのが少し気になりました。

体の大きさもあってか存在感が抜群でした。クールでどこか自分にも周りにも一見冷めたようにも思えましたが本当はとても人に気遣いでき曲がった事が嫌いで、所々で本音をぶつけるシーンにはスカッとさせられるものがありました。なので味方や友達にしたら心強いと思いました。

芯の強さなのか現状に満足できずに憤慨しているからなのかまっすぐで正直で少し悲しげでとても好感が持てました。攻撃してくる人に対して敏感に反応してびしっと反撃できるのはスカッとするけれど、若いから少し痛々しくてかわいそうかな、自分を傷つけずにはいられない心理状態なのかなとも思いました。