モンテ・クリスト伯 －華麗なる復讐－

＞高橋さんの役も意外に若い年齢設定なのでしょうかねえ。
「科捜研の女」第3シリーズに登場した京都府警副本部長の小此木弘樹（中丸新将さん）も、そんな感じしますね。彼は6年前に京都府警本部捜査四課課長でしたが、道府県警本部の課長は警視クラスの人間が就く。小此木は京都府警副本部長ということを考えると恐らくキャリア組。年齢が当時の中丸新将さんの年齢と同じ52歳だとすると、出世が遅れていることになります。
小此木の年齢設定は中丸さんより少し若い年齢、警視監という階級から考えると48歳から50歳ぐらいでしょうか。
この入間公平に関して、特筆すべきは高橋さんが時折大杉漣さんを思い出させるような瞬間が何度かあったこと。そういえば高橋さんと大杉さんで「ハラハラ刑事」という2時間ドラマをやっていた。
大杉さんがあと10年若かったらこういう役をやっていたのかも知れないし、高橋さんがこれから先大杉さん的な役を演じて行かれるのかもな、と感じましたね。

　かつて高橋克典さんはディーン・フジオカ演じる主人公でも良いくらいのイケメン俳優だったはずですが、今回の姑息で腹黒くて頭が良い警察官僚の役を見事に嫌らしく憎たらしく演じておられます。かつての好青年がここまでどす黒い役を演じられるのかと毎回感心して観ています。

少し前まではギラギラしていて気持ち悪い男優というイメージでしたが、今回の役はとても格好よく見えます。
表面的には人当たりが良く、実は冷徹な人物をとてもよく表現していて評価が高まりました。
改めてイケメン枠だったんだと感じています。

そういう役作りなのかもしれませんが、警視庁の刑事部長というよりも、裏組織のボスといった雰囲気ですね。いかにも悪事にも平気で手を染めそうな雰囲気は十分出ていますが。刑事部長でおまけに大学院生の娘もいるにしては貫禄不足は否めませんが、後妻である今の奥さんも妙に軽くて若いですし、高橋さんの役も意外に若い年齢設定なのでしょうかねえ。

すごく難しい役だと感じますが今までにない嫌なタイプでみごたえがあります。慎重で疑ってのっかているようにも見えるし自分の能力を過信して大丈夫だとたかをくくっているようにも見えるし、父親を嫌っているようで守っておそれている二面性が緊張をより感じさせます。

バリっとスーツを着こなす色気たっぷりの中年役が似合う俳優になり、このドラマの中での存在感が大きいです。家庭での笑顔と、留美に対する冷たさ、が入間の悪人としての質を上げ、口角を上げながら悪巧みする表情は最高です。

高橋克典の魅力がとてもよくわかる演技だと思います。とても親切な警察を装って暖を信頼させ、結局は陥れることに成功させた本当は冷酷な人間である二面性を表現するのが本当に上手だと思います。高橋さんがいることでドラマがしまる感じがします。