刑事ゼロ

独特の風貌で目立つ事もありまるでこの人が主役なのかと思えるほどの存在感がありました。言葉遣いは荒くいかにも怖そうなのでこういうタイプにはリアルな生活で職務質問されたくないぞと思いましたが、義理人情が全くない訳ではないので味方につければ心強いでしょうね。

寺島進らしいいつものハードボイルドなノリながら、チームワークを意識している柔らかい雰囲気もあって良かったです。時矢刑事をライバル視しているようで、彼のクビを救うために謹慎返上で働いている姿が良かったです。手柄を「先名乗り」したのはご愛敬でした。

古くさい、ちょい悪な男を演じさせたらやっぱり寺島さんが1番ですね。ちょっと新しいもの・言葉が出てきたら「そんなのわかんねーよ」と言いながらも、ポイントを突いた仕事をする、昭和の男の心意気が感じられる演技が素敵です。

この人のこれ系刑事飽きた

今回も良くも悪くもいつものチンピラ刑事役の寺島進である。一見彼は刑事は似合わないと思われがちであるが、今回は主役の沢村一樹を喰ってやろうという意気込みが伺えて楽しいです。これを見るとたまには脇役もいいですね。

寺島進が刑事を演じると、いつもヤサぐれた感じのおじさんに仕上がるのに、どのドラマでもそれぞれの差異がある味わいがすごいな、と思う。今回福知刑事は時矢刑事をライバル視して「ちっちゃい男」的なイメージからのスタートだったのに、足を使った捜査できちんと成果を上げていて、地道な感じが良かった。

見た目のワルさが心の中にも少しだけ影響してしまったような小さ過ぎる腹黒さが笑えて、動きはちょこまかコミカルで刑事らしさがなくチンピラという言葉がピッタリな雰囲気を漂わせているのが更に面白さを加えている。

刑事としては優秀だが外見が警察官らしくなく反社会的組織にいた方が適していて、元相棒の時矢に嫉妬している事から失脚を狙う嫌らしい心を持ってしまう人間の心の本質的な闇を上手く表現している所が素晴らしく、演じるキャラクターの魅力を出せる俳優と感じる。