心の傷を癒すということ

被災直後の避難先の体育館で、イライラしている被災者に、いわれのない罵声を浴びせられながらもジッと耐えていた姿が印象的でした。安先生とは何か通じるものがあると思いましたが、後年、新しく勤めた病院で再会して一緒に仕事ができたのは、やっぱり縁があったからでしょうね。優しくておとなしいけれど、芯が強くてしっかりものの、理想的な看護師像ですね。

おとなしそうだけれど、芯はとても強そうな看護師役がはまってました。おそらく自分自身や家族も被災者のはずなのに、あのような現場で他人に心を配りケアする姿に心を打たれます。トイレ掃除しとけとえらそうに言いに来ていたオッサンみたいなのが、きっと現実にも本当にいたのでしょうね。それに対して言い返すこともなく、じっと耐えるように黙っていたのは、相手の苦しい胸の内を慮ったうえでのことなんだろうと思わせられるような、深い演技でした。

この人は凄いですね！本当にカメレオン女優と言うか、その人その者みたいです！
「看護婦なんだからトイレ掃除しろよ！」と言われて「いまやりますね」と答える『間』が凄くリアルで。
本当に、普段から優しい看護師さんなのかと勘違いしそうな程です。