明日の君がもっと好き

あまり恋愛経験のない男性の不器用さを上手に演じてたと思います。でもそれが仇となり三角関係になって、どちらにもいい顔をしていたことが少しイラッときてしまいました。
本当は一途でまっすぐなのに、自分自身で混乱しているの姿が観ている私にも心にきました。
その他の、美しいものや綺麗な景色をカメラに収めて大事にしているとこはすごく素敵な男性だと思いました。

こんな癖のある役は市原隼人さんにしかできないと思います。「それはないでしょう」とツッコミたくなるようシーンがたくさんありますが、市原隼人さんならアリかも…と思わせてくれて、ニヤニヤしながら、あの優しいまなざしを見ています。伊藤歩さんとの恋愛が成就するとよいなと思います。

最終回の、エレベーターで上にのぼっていく茜を階段で追いかけて、ボタンを押してとめて、スケッチブックを見せてはまた階段を走るシーンはとても良かったです。不器用な男が、素直に自分の言葉で伝えられたなと思いました。

市原隼人の、あのクールな立ち振る舞い、セリフの話し方がそのまま役にいかされてる。
師匠を立てる姿、相手を思う気持ち、相手を思いすぎて、自分の気持ちを封印する姿がたまらない。
ますます歳を経て、いい男になってる。

いつも彼は熱い男を演じていますが、今回も熱い部分はありつつも、ちょっと彼らしい一本筋の通った感じではなく意外でした。
もちろん役ですから、監督の指示に従っているのですけれども、好きになる女性があいまいで、「なんだかな」という印象があります。
自前のバイクを撮影に使っているというのは、いかにも彼らしくて好感が持てます。

自分は口べたなんで、と古風なところはいい印象をもちましたが、それにしてはそこそこ女の子とつきあっている言動だったり、社長に恩を感じているからと家族同然に一緒に過ごしてきた妹と結婚しようと思うか不自然な感じがしました。カメラやバイクのシーンも自分の趣味を無理矢理入れているような感じを受けました。