聖☆おにいさん 第Ⅱ紀

あの目つきにあの雰囲気まさにキリストにぴったりな松山ケンイチさんです。気だるそうに見えて、実は細身なのに筋肉もあって、それがまるで修行をしてここまで引き締まりましたといった身体つきです。風貌も楽しめるのもひとつの面白みです。

なんだか気だるく、やられちまった感がプンプンするイエス・キリストを演じましたが、結構アジアン顔でのイエス・キリストも良いんじゃないかなと思わせる「変なイエス顔」をし、悟った様（キリストなので当然と言えば当然ですが。）な演技がとても面白かったです。

原作が好きなので、あの面白さを実写で出すのは難しいと思ってましたが、予想を上回って面白かったです。
あの気だるい雰囲気を出せるのはすごいと思いました。
ビジュアルも原作に似て、長髪が不自然ではなくてよかったです。

神という立場なのに庶民的な言動がとても面白かった。日常を切り取っただけ、という感じが共感できる部分が多くて、肩ひじはらずにただただ笑えて楽しかった。飽きっぽいとか、だめなところが多いのも好感度が上がる。

真面目過ぎるんだと思う、松山ケンイチは。こういうぼーっとした抜け感が売りのドラマでは、やはり遊びがないと。
真面目な人が真面目なまま、この原作マンガの役をやろうとすると平坦になる。
インプットはもっと破天荒で、しかしアウトプットはほのぼの、という難しい役ところだが、内部の波乱万丈さが感じられない。
何しろイエスですよ。常人ではありえない（そもそも常人じゃない）経験を持っているはずなのに、そこが出てない。

漫画でも読んだことのある作品です。見た目は、ちょっと印象と違うかなというのが本音ですが、演じ方や雰囲気はとてもハマり役です。

セリフの言い方や言い回し、ちょっと気だるい雰囲気も「そうそう、こんな感じ！」と思わず言いたくなりました。

元々漫画が好きで、実写化が決まった時に松山ケンイチのイメージは全くなかったので微妙な仕上がりなんだろうなと思いながら見てみたら、漫画の通りのイエスだった。漫画のゆるい雰囲気が出ており、漫画をそのまま見ている気持ちになった。微妙に気持ちの入っていないような喋り方が良いと思った。

ゆるーくて脱力感っぷりの演技がはまってて良かった。セリフの間の取り方が良かったから、なんてことない会話も面白かった。
髪を切ってもらう代わりに、相手の髪も切ってあげる事になるけど、相手の髪質を見て、心の中で「どうやって？！」って突っ込みしてるのが一番面白かった。

もともと漫画のファンで、実写のキャストが発表になった時、「ぴったりだ」と思ってました。ドラマを見て、「やっぱりぴったりだ。原作通りだ」と感じました。もちろんⅡ期も、同じです。楽しみに待ってました。期待を裏切らない、原作通りのイエス感。何度見ても、うなづけます。