六畳間のピアノマン

タイトルにある主人公ながら、録画シーンによる回想が多くセリフや言動はさほどなく、演技の評価というよりは、存在感に依ることろが大きい。
ピアノマンを唄う歌唱力は手放しでほめられるものではないが、一生懸命さ、明るく振舞おうとする健気さ、虚しさが観ている方にずんずんと伝わってきたので、それが彼の演技力なのだろうと思った。

ネット上で、誠が大きな声でピアノマンを歌うのを、始めはなぜだろうと思っていました。でも、誠が同僚に仕事を譲ったり、仲間と美味しそうにビールを飲んでいる姿を見て、歌は心の叫びだったと思うようになりました。さらに、亡くなる直前に父親に会いに行って、励まされ、父らしいとはにかむ表情や、思い出の曲を歌う様子から、追い詰められながらも、人を思いやる優しさがあることに感動しました。すると、ピアノマンの歌が、聞いている人を応援している歌に聞こえてきたのです。古舘さんの声がまっすぐに入ってきました。

毎回登場するピアノマンの音楽がとても素晴らしくて泣けました。お風呂の曲もお父さんへの思いが伝わってきてすごくよかったなと思いました。ピアノマンを続けながらあんなにきつい環境で仕事をしていたというのがなんとも不憫です。ピアノマンが有名になったらそれだけでもしかしたら稼げるようになったかもしれないのに…。そしたら会社も心置きなく辞められたでしょうね。古館さんの笑顔に救われた気持ちになりました。

気持ちいい歌い方で元気になります、ありがとうございました。笑顔もステキです。

古舘佑太郎さんが歌手活動をしていた方だからか、ピアノの弾き語りに不自然さが全く無くて良かったです。
ドラマでは故人で回想シーンと動画サイトでしか見られないことになっていますが、六畳間のピアノマンとして見る人を温かい気持ちにさせる大きな存在であることがよく分かりました。笑顔とひょうきんな雰囲気が魅力です。