BG ～身辺警護人～

主人公のボディーガードの章のライバルとして対峙する警察官のSPの落合が、誇りを持って警護するに対して、武器を持たない民間人に護る事はできないという軽蔑に近い態度や、警察の一員である行動の制限に対する葛藤と自由なボディーガードへの嫉妬が、表情やちょっとした仕草から表現する演技に魅了されました。

体付きもいいのでＳＰの役はうってつけだと思います。全然笑わないどころかほぼ表情1つ変えない事が非常に印象的です。
ここまでずっと真摯なまでに職務を全うしてきて仕事に徹したプロを好演してきたので、警察組織を守る為にかなり罪の重い犯罪行為を提案したシーンには衝撃が走りました。

江口洋介は最近こんな、いやなところが多い役ばかりしていて、そのいやさ加減を出す演技がワンパターンのように思えます。セリフの言い回し、目の動かし方、顔の表情、どれをとっても、ほかのドラマと同じように思えます。もっと、きらきら輝いていた俳優さんだったかと思いますけど、すっかり普通の俳優さんになってしまっていて残念です。

キムタクには申し訳ないですが、この方のほうが存在感があります。特にセリフを言うわけでもないのに、立っているだけでSPっぽさが、漂ってきます。武器を持たずに警護対象人を守れるはずがないという持論は、ＳＰの誇りを感じさせてくれ、少々、民間のボディガードを馬鹿にしている感じの役柄が結構好きです。

あまり多くを語らないくらいがちょうどよく格好良さが引き立つなと思いました。SPの仕事に誇りや自信を持っているんでしょうが民間人を敵視するなんてまだまだ修業がたらないなとむしろ人間らしく好ましく思えました。

今迄にあまり見た事のない役柄だったけど、相変わらずクールな感じがとても素敵でした。言葉数は少ない方だと思うけど、喋らなくても居るだけで存在感があって主役と間違えてしまうくらいです。実際にいそうな雰囲気を出しているところがさすがでした。