愛の、がっこう。

元々のどうしようもない人間から愛実と関わり、どんどん変化していくところが見られて大満足です。これが一過性のものじゃないのもいい。ニューヨークで箔をつけて今度はいい恋愛ができるんじゃないかな。がんばれがんばれ川原！は面白かった。

自分の意見を押し付け激昂する愛実の父親の前に立ちはだかるように体を入れてきたところがかっこよかったね。手は出さないように体でってところがミソ。前は愛実の過去の話を聞くことさえ重荷って感じだったのに変わっていくところがいいな。

普通に話していたかと思えば間髪入れず「ムカつくなー」と言ったり自分に正直すぎる心の声がダダ漏れちゃうところが面白い。近寄っちゃダメな人の特徴を捉えていてこういう人なのか？とさえ思えてくる。だからこそ2人の背中を押すのも本音だろうと思えてくる。

愛実の柔らかな世間知らずの声で待っていてくれるこの人を大切にしようとかなんとか言うセリフの前で、モラハラ臭が隠しきれなくなってきている川原との対比が良かった。冷静な視聴者からすれば川原ほど避けなきゃいけない人物はいないと見せる。愛実がどれだけ現実が見えていないのかよく分かる。川原のクズっぷりにぞくっとする。

本当はラウールさんと並んでも遜色ないほどのイケメンなのにすごく小物な感じになっているのがすごいと思う。あっちに取り付きこっちに取り入ろうとするけどどれもうまくいかないのが面白い。右往左往してるだけなのに面白い。

百々子に口止めしたのにあっさりしゃべられていて、それを愛実から聞いた時のリアクションが好き。がっくりとうなだれてから言い訳を考えちゃうところがなんか笑えてくる。人の彼氏だからこそわらえるんだけど、この浅はかがクセになりそうだ。

ダメな男を演じたらこんなに上手いのかとびっくりした。結婚したいと思ったのはあなたが初めてですとか言いつつ、自分の御用達のホテルに部屋を取る。女慣れしているかと思いきやがっついて愛実を驚かせる。そして負傷したのに助けもしない。結婚したら苦労するぞと目に見えるようだ。

あんぱんの次郎さんがとても良すぎたので正直こんなに早くこんな役でお目にかかるのはしたくなかったですが、演技はやっぱりうまいなと思いました。愛実が過去のことを告白している時も慰めるとか共感するとかは皆無で終始そんなこと聞かされてもって言う困惑の表情、愛実のことは好きじゃないんだなって感じが出ていました。