あのときキスしておけば

ここまで吹っ切れた演技ができる人はそうそういない。ましてやイケメン俳優で

今まで三浦翔平さんの演技を見たことがなかったんです。特別上手ではないと勝手に思い込んでいたんですが、予想を覆されました。キモイくらいにキザなのに、どこか抜けてる男の役だなんて表現するのに難しいと思うのですが、見事に演じているではないですか～！三浦さん演じる高見沢の存在がこのドラマを面白くしていたこと間違いなし！

大げさで、振り切った演技がずば抜けていて面白い。ラブシーンは衝撃的で、テレビの前で思わず爆笑した。黙っていればイケメンなのに癖が強く、愛すべきキャラクターだと思う。

確かにかっこいいし、あんなに猛烈にアタックされたら誰だってグラグラきちゃうよね！と共感できる演技ではあるものの、どうにも既視感があってむずむずします。別のドラマからスピンオフで出てきたのか？と思ってしまう表情のシーンが多く、演技の引き出しが少ないと感じてしまいました。

とにかく振り切った演技が面白いです。役柄上、最初はちょっとムカつく男なのかな？という印象でしたが、カニカマ先生を巡るモモチとのやりとりが爆笑ものです。表情が豊か、オーバーすぎる動作もおもしろく、見る度にどんどん好きになっていくキャラクターです。

土下座にフラダンスに身体を張った全力演技が凄いですね。普通にしてればイケメンなのに、やり過ぎなくらい嫉妬心を誇張して演じる姿が「奪い愛、冬」を彷彿とさせて怖くて面白いです。オジ巴とショッピングに行くシーンも、洋服の選び方などのちょっとした仕草やただ立っているだけでも格好良くて絵になり、「私の傍にいるならいつでも美しくいて」という巴の言葉を彷彿とさせて、元旦那の説得力があったのも良かったと思います。

漫画家の元妻がまだ生きているんじゃないか？と思い始めている表情の演技がとてもリアルでした。元妻の身体は無くなってしまいましたが今の姿の元妻にこれから絶対に気付くんじゃないかと思わせる演技で続きがとても楽しみです。

まさか死んだ巴が漫画が届けられくる状況に彼女は生きている、と信じて進んでいるところは、本当に彼女のことを信頼しているんだなと思いました。巴を探して桃地にすがりつくところはちょっとやりすぎ感があって引きましたが、やはり顔がイケメンなので見ていて絵柄もきれいです。

正直、はじめはいまいちなキャスティングだと思っていました。しかし、しっかりと落ち着きのある話し方や視線の動かし方が、キャラクターのイメージにぴったりでした。目力のある俳優さんなので、迫真の演技が映えます。