おっさんずラブ-リターンズ-

和泉に抱き締められた時の目をまん丸にして驚く顔や、「それって俺のこと好きってことですか？」と言葉の意味を理解してじわじわ嬉しさを噛みしめる姿がすごく可愛らしくて、想いが通じて良かったねと自分のことのように嬉しくなりました。辛く切ない顔を何度も見てきたから余計にキラキラ幸せそうな笑顔が眩しく見える。イケメンのおにぎり屋さんから、やたら圧の強い怪しいお隣さん、実は公安で和泉に片思いしていて…と観るたびに設定が追加されていくキャラで芝居のバランスが難しそうな役だったけど、爽やかさと怖さ、切なさ、可愛らしさ、それぞれ絶妙な塩梅で醸し出して魅力的な人物像を丁寧に作り上げていたと思います。

地面に転がっている和泉を引っ張り起こす時に体幹が一切ブレないところが、現役の公安らしくて格好良かったです。「返事が欲しいわけじゃない」「このまま弟でいさせて下さい」と気まずそうな和泉を気遣う姿も、目を細めて愛しげに和泉を見つめる表情も切なくて良かった。一途で健気な姿をずっと見てきたので、最終回で何とか報われて欲しいな、幸せになって欲しいなと願ってしまいます。

7話も良かったです
4話の少しの期待を含んだキスと違い、7話では秋斗と春田しか見えていない和泉さんへの想いを諦めるような、目の演技に圧倒されました
あと横顔がとにかく綺麗でキスシーンが美しいです

夕陽に照らされた和泉とのキスシーン、美しかったです。気持ちが抑えられず思わずっていうより、自分へのケジメや想いを断ち切る覚悟みたいなものが感じられたのも切なかった。かたき討ちを果たしたことを報告する時や「あなたはもう自由に生きて良いんです」と告げる時の労わるような慈しむような表情も、和泉に前を向いて生きて欲しい、幸せになって貰いたいという気持ちに溢れていてとても良かったです。

和泉とのシーンはほとんどなかったけど、ずっと少し寂しげで切ない表情や雰囲気を纏っていて、頭の中が和泉への想いで一杯なんだなと伝わってきたのが良かったです。横恋慕しようとか、自分の想いを成就させようっていう欲よりも、和泉が過去を乗り越えて前を向けるようにっていうことを一番に考えて行動する姿も六道の愛情の深さが感じられて良かった。その健気でいじらしい姿を見ていると、報われて欲しいな、気持ちが通じると良いなと応援したくなります。

和泉が春田への想いを滲ませるたびに、辛そうに目を伏せたり、物憂げな表情を浮かべる切ない姿がとても良かったです。絶対叶わないって自覚しているからか、切ないだけではない苦しさや秋斗の死にホッとしていることへの罪悪感、気持ちを持て余してどうしようもない焦燥感みたいなものを感じさせるところも良かった。酔っ払って春田に絡むシーンや旅館での乱闘シーンも、やりたい放題の先輩たちに負けずに頑張っていて見応えがありました。

和泉に弟扱いされた時の複雑そうな表情や和泉の寝顔を見つめる愛しげな眼差しが切なかったです。過去に囚われて前に進めない和泉を隣でずっと支えてきたんだろうなって、六道の健気さや想いの深さが感じられたのも良かった。黒澤に正体を明かすシーンも、やりたい放題の吉田さんに引きずられることなく、しっかり自分の芝居をやり通して堂々と渡り合っていて見応えがあったし、「野崎さん」って間違えて呼びかけちゃうアドリブのような台詞も面白かったです。

春田に口止め料を渡す時の圧と強引さが以前よりもさらに増していて「バレるかもしれない」という危機感や絶対にバレてはいけないという強い使命感が伝わってきてハラハラしました。取ってつけたような笑顔も相変わらず上手いし怖い。和泉と二人きりの時に見せる気負いのない表情や抑えめな声のトーンも、二人の信頼関係の深さや距離の近さを感じさせて良かったと思います。

おにぎり屋で春田と再会した時の気まずそうに目を逸らす姿や、口止め料代わりのおにぎりを渡す時の瞬きを一切しない目の圧がめちゃくちゃ怪しくて怖くて、短いシーンだったけどインパクトがありました。和泉に関する質問をスルーする時も笑顔なんだけど「これ以上聞くな」っていうオーラがビシビシ出ていて良い感じに恐ろしかったです。

気さくで笑顔も爽やかな好青年だけど、目が笑っていないような、ただの感じの良い人っていうだけではないちょっと不穏な空気を纏っているところが良かったです。腹部から出血している和泉を見ても全く動じることもなく、心配する素振りも見せず、軽々と横抱きにして何事もなかったように立ち去る姿も怪しさ全開で印象に残りました。