ブギウギ

今日の愛助さんからはどうしても死にたくない、生きて生まれてくる子と鈴子に会いたい。そんな執念みたいなものをヒシヒシと感じました。1文字1文字魂を込めるようにハガキを書く姿に心を打たれました。鈴子とは大違いでした。

スズ子の良さを熱っぽく語るシーンが大好物です。もう本当にすごい熱量を感じて。普段の落ち着いた雰囲気との落差もすごいし。スズ子との年齢差も自然に演じておられるし、歳の割にしっかりしてと思わせるところとか、クルクル変わる表情も楽しい。史実ひっくり返して長く出演してほしいと願ってしまう。

純粋にスズ子に憧れるファンの目線と、ひとりの女性としての鈴子を見つめる目線と、その変化が面白いし、ただ熱愛しているだけではない、ちょっとしたアクセントになっていると思います。結核だからもう少し痩せるとか、肌が白くなるとか、外見的な要素は気になるけど、そこまでリアリティが必要だとは思えない些末な部分なので、別に良いでしょう。ボンボンくさい甘さとか、年下っぽい可愛らしさだとか、よく表現された好演だと思います。

小夜ちゃんと鈴子と3人で富くじが当たったらの想像をしている時食べ物のことは一切なくどんな興行ができるかと考えているところが村山の息子っぽくてよかった。目がキラキラしていて清潔感があって夢を語るのが眩しすぎた。

スズ子の歌のすばらしさを語るとき、それがたとえ後ろ姿であっても、きっとキラキラしながら話しているのだろうと想像できてしまう。本当に根っからスズ子の歌のファンなのだと見ていて思う。常は年下だなと思うのだけれど、ふとした時にしっかり頼れる感じも出ていて、その塩梅がとても良いと思う。

いつもはちょっと自信なさげで鈴子のことを上目遣いで見ているようなところがあるけど、土壇場になってすずこーと呼ぶ声が鈴子をひょいと持ち上げて運ぶ様子や寝てしまった鈴子の肩を優しくさする姿がいつもと違ってグッと大人っぽく見えたりします。ドキドキさせてもらっています。

鈴子を見つめる目がほんとに愛おしいものを見るような目でキラッキラしていて真っ直ぐで愛おしい。あんな風に慕われたら恋に落ちるでしょ。一生に一度の恋の相手には申し分ない。鈴子の気持ちを汲もうと一生懸命なところがかわいい。

はな湯にも行ってきました！と言った時は目がらんらんとしていてちょっと怖いなとも思ったけど雲の上の福来スズ子を見る目から、少しずつ1人の女性として鈴子を見つめるようになっていくところがいいなと思います。大事に思っている気持ちが伝わってきます。