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まさかの殉職を遂げた成合ですが、兄と新名を慕う気持ちと、それゆえの強烈な自負心が、彼女を死なせたということになるのでしょう。芝居というより脚本の問題ですが、殉職の際の暴走ぶりは、それまで比較的冷静に物事を判断している彼女の態度とは一変しているし、頑な過ぎます。彼女の違う一面だと解釈するにしても、強引すぎて、役者さんにそのギャップを埋めろと言うのは酷だと思います。せっかくの中村さんの好演が台無しです。脚本は酷かったけれど、中村さんの演技はこういう格好いい役が似合っていたので、よかったと評価したいと思います。

瀬能の前で平気で着替え始めたり、逆に彼の着替えを目の当たりにしても全く動じなかったり、瀬能との距離感が姉弟のようで何だか微笑ましいです。瀬能の自分への憧れの気持ちに全く気付いてなさそうなところもサバサバキャラの隆子っぽい。男性陣がネチネチ嫌味言ったりギスギスした空気を醸し出す中、彼女のさっぱりしたキャラと爽やかな雰囲気がそれを中和してくれているのも良いですね。

ラフな感じに短く切ったヘアスタイルも、サッパリした性格を想像させて好印象。男性ばかりの環境で一人だけの異性だけど不必要な女性っぽさは全く感じさせず、でもちゃんと華はある感じで理想的な存在感。

掴み合いになる瀬能と西野の間に割って入ったり、「早く片付けしちゃおう」と険悪ムードを明るく吹き飛ばしたり、面倒見が良くてサバサバしたキャラクターが頼もしくて格好良かったです。こういう明るい姉御っぽい役、似合いますよね～。短くてボサボサ気味の髪の毛でメイクもかなり薄いけど、その自然体な姿がとても美しかったです。