アンサンブル

編み込みが苦手で四苦八苦してる姿が可愛らしかったです。咲良が瀬奈に編み込みしてって甘えた時に、少し申し訳なさそうに瀬奈の方を見る姿もパパの顔で良かった。真戸原の幸せを願う瀬奈を目の当たりにしてきっぱり未練を断ち切り、「瀬奈はもう大丈夫」「昔とは違う」って彼女を信頼して見守る姿も格好良かったです。

結果振られてしまったけど、大人ぶって取り繕うことなく、自分の想いを素直に瀬奈に伝える姿は潔くて格好良かったと思います。少し掠れた声で「実際に聞くときついな」と呟くシーンも、振られてしまったショックの大きさや瀬奈への想いの深さが伝わってきて切なかったです。

咲良が母親と暮らしたいと言い出した時の動揺が走った表情や焦って声を荒げてしまう余裕の無い姿が、咲良への深い愛情と宇井の中に常にある咲良を失うかもしれないという不安の大きさを感じさせました。本心を話してくれた咲良を優しく抱き締めたり、背中や頭をポンポンと撫でてあげる姿も、咲良が本当に大切でかけがえのない宝物なんだなって伝わってきて良かったです。

咲良と過ごす時間を増やそうと頑張る姿や、「母親って必要なのかな」と頭を抱える不安げな表情、「咲良は僕がずっと育ててきたんです」と訴える時の必死な声、絶対に咲良を失いたくないという宇井の強い思いと娘への深い愛情が伝わってくる演技がとても良かった。涙で目をショボショボさせながら玉ねぎを刻んだり、スケートがめちゃくちゃ下手でダサかったり、格好良い大人の男性というイメージとはまた違ったチャーミングさが垣間見れたのも親近感が湧いて良かったです。

1話の時もそうだったけど、ラスト数秒の取ってつけたような唐突な登場をよくあそこまでまともなシーンに持っていけるなあって感心します。娘を失うかもしれないっていう不安と焦り、瀬奈を頼って必死で走ってきたのが眉間に皺を寄せた辛そうな表情と、おぼつかない足元からしっかり伝わってきたのも、弱みを見せられる相手は瀬奈だけなんだなって、今でも変わらない想いが感じられたのも良かったと思います。

瀬奈の母親が料理を注文し過ぎても「朝から食べてなくてペコペコ」って気を遣ったり、瀬奈が何も聞かされていなかったからか、終始申し訳なさそうで居たたまれない表情を浮かべていたり、ちょいちょい宇井の人の良さが滲み出るところが良かったです。「大食い準備」とこっそりベルトを緩める姿もお茶目で可愛らしかったです。

待ちきれなくて瀬奈を踏切まで迎えに来るシーンが可愛らしかったです。踏切が空くのをソワソワ落ち着かない様子で待っているのも、早く会いたくてたまらないっていう瀬奈への想いの深さを感じさせて良かった。回想シーンがちゃんと若く見えるのも良いですね。瀬奈が「謝るのは私の方」「話してくれてありがとう」と口にした時のハッとしたような表情も、過去の瀬奈に執着して拘ってるのではなく、ちゃんと今の瀬奈のことも好きなんだなって伝わってきて良かったと思います。

真戸原のことを少し気にしている様子だったり、学生時代の写真を見ながらお酒を飲んでいたり、「諦められない」って呟いたり、まだ瀬奈への気持ちがあるのかなあって匂わせるような、今後の波乱を思わせるような演技が印象的で、出番はかなり少ないのにしっかり存在感を残しているのがさすがだなと感じます。

いやいや流石に大学生の回想シーンは無理があったでしょう。あれじゃ講師だよ。ただ付き合っている頃の瀬奈と宇井はほんとに相思相愛でぴったりの2人だったんだなと思えたのがよかった。その宇井がなぜ何も言わずに裏切ったのか興味出るよね。

回想シーンで瀬奈のご機嫌を必死で取ろうとする姿や、現代シーンでゼミの映像を見ている時の懐かしそうな愛しそうな表情、随所で瀬奈のことが本気で好きだったんだろうなって伝わってきたのが良かったです。大人の男性らしい落ち着いた立ち居振る舞いや瀬奈への態度も、距離感バグな若い真戸原と良い対比になっていると思います。

実年齢は結構離れているのに、川口さんの横に立ってもおじさんっぽく見えないのが凄い。学生時代、起業、現在と髪型や眉間の皺、声のトーンでしっかり年齢を重ねているのが感じられるのも良かったし、あの短い出番で存在感を示すところもさすがだと思いました。