極主夫道

最終回の雅に見せた笑顔、早くも魔性の(少)女になってる！1話から最後まで最も大人な芝居を見せてくれた若い女優さん。子役と言ったらもはや失礼なレベル。物語の後半は彼女の存在がカギを握るということもあり、大活躍。原作に彼女がいないという事が、逆におどろき。

ギャグパートから外れていることも大きいけど、さすがの表現力の若い女優さん。全てのキャストの中で最も説得力がある。繊細な表情の変化、シニカルな台詞の自然さはこのドラマの中で際立つ。最終的に龍のことを、パパと呼ぶのか？

小学校高学年で思春期の入り口のクールな女の子の感じがよく出ていると思います。
周囲にあまり関心がないのかと思いきや、龍の舎弟の雅に恋していたりして、なんだかんだと巻き込まれていくのが気の毒な時もあり、微笑ましい時もあり…。
雅に想いを伝えられずにせつなくなるようなシーンがもっとあったら、キュンキュン要素があって良かったかも、と思いますが、いかんせん笑い&脱力系のドラマなので、そういうシーンがほとんどないのが残念。
原作には向日葵はいないとの事なのですが、向日葵の淡い恋や、友達とケンカした事に気付く龍の主夫力・優しさがよくわかるようになっていて、向日葵がいた方が龍の株が上がる感じがしますね。
異性の義理の親子関係って、難しいと思うんですよ。特に向日葵は思春期の入り口ですしね。
それでも、龍は向日葵を温かく見守っていて、向日葵も龍をなんだかんだ言いつつ信頼している、という少し距離のある難しい関係ですが、見ていてほっこりできます。
ちょっと変わってる？けど、龍みたいないいお父さんに出会えて良かったねぇ、と向日葵に声をかけたくなりますね。

お店に雅がいるなら手伝うっていうのが分かりやすくて可愛かったです。ワクワクした感じではなくて伏し目がちでちょっとテンション低めなところも素直になれない照れ隠しっぽくて初々しいし、「雅がいないと意味がない」と手伝わずにあっさり帰ってしまうところも向日葵のはっきりした性格が感じられて良かったです。

常に口角が上がってるせいなのか、友達と喧嘩した時とかシリアスなシーンでも、ほぼ表情が変わらずニヤニヤして見える…

雅の恋バナをしていたと聞いた瞬間サッと笑顔が消えて伏し目になる姿が印象的で、その一瞬だけで雅への恋心が伝わってきたのが凄いです。ずっと浮かない顔をしていたり、雅にわざと冷たい態度を取ってしまう不器用さにもキュンとさせられました。「雅、来てたんだ～」なんてあんな満面の笑みで駆け寄ってこられたら可愛くてたまらないだろうな。

向日葵って、歳のわりにしっかりしていて、家族のバランスをうまくとっている感じがします。
ほんとは雅の事が好きなんですね～憧れかな？
美久の連れ子だからなのか、何となくいつも『スッキリした笑顔』じゃないんですよね
影を感じる演技がお上手です。

向日葵という名前にぴったりな黄色いドレスがよく似合っていて可愛かったです。美久にアドバイスするシーンも、賢そうな大人びた口調で淡々と話すので、生意気な子供というより精神年齢が高いしっかりした子という印象があって様になっていました。このママだったら子供がしっかり者になるよなあという説得力もあって良かったです。

龍や美久に対しては子供とは思えない大人びた態度や口調だけど、おばあちゃんに甘える姿は年齢相応の幼さが感じられてホッとしました。あんな笑顔で抱きついてこられたら、おばあちゃんもメロメロになっちゃいますよね。ギュッとひっついて嬉しそうにお喋りする姿が子供らしくてとても可愛かったです。

顔芸要素がない役どころの向日葵ちゃん。ドラマ版のオリジナル人物だけど、確かな演技力で存在感はピカイチ。全ての登場人物の中で一番大人で分別がある。あらためて繊細な表情をする若い女優さんだと感じる。(この人を子役と読んだら失礼だと思う)

普段はしっかりしていて大人っぽいんだけど、友達と仲直りする時のはにかんだような笑顔やリラックス中の龍に悪戯して爆笑してる姿など、たまに見せる無邪気で子供らしい一面がとても可愛いです。龍に何か言おうとして止めてしまったり、会話中に微妙な間があったりと、懐いているけどちょっと距離を感じる態度がちゃんと表情や仕草で伝わってくるところも凄いなと思います。ハロウィンのコスプレも似合っていて可愛かったです。

いつも思うけど本当に演技が自然で上手。子役独特のわざとらしさがなくて台詞が聞きやすいし、大人びてるかと思いきや、笑顔はあどけなくてちゃんと子どもらしい可愛さもあってとても良いです。龍が雅を殴ったことを美久に告げ口する時の悪戯っ子みたいな表情もチャーミングで、何だか複雑な家庭事情がありそうだけど真っすぐ素直な良い子に育ってるんだろうなと思わせる良い表情を見せてくれたと思います。

子役と呼んではもはや失礼な、演技派の若い女優さん。多分全ての登場人物の中で、最も冷静かつ理性的な向日葵ちゃんを、抜群の安定感で表現してます。彼女見てたら、逆に「なんで原作にこの子いないの？」てぐらいに存在感ある。