婚姻届に判を捺しただけですが

最初はプロポーズの件もあって、百瀬に対して棘や含みの態度や言動が目立っていて「関わると面倒くさそうだな」と思っていたけど、「好きは万能じゃない」とか毎回良いこと言うし、拗らせ過ぎてる百瀬にズバっと言いたいこといってくれる姿も見ていてスカっとしたし、最終的には2人の仲を取り持ってあげる面倒見の良さも垣間見れて、1話と最終回で印象が180度変わりました。演技を初めて見ましたが、仕草やセリフ回しも工夫されていて役の特徴が伝わってくるし、滑舌も良いし、演技の幅が広い女優さんになりそうな方だなと感じました。

最初は百瀬さんの生態を面白がって神出鬼没にかぎまわって面白かったし、最終的には2人の最大の協力者になってくれた間宮さん。仕方ないなーと面倒がりながらも、泊まらせてくれたりいろいろ気を使ってくれるキャラ変もとても良かったです。

9話の麻宮さん、大活躍でしたね。明葉を泊めてあげたり、伝書鳩じゃないって文句言いながらも百瀬からの差し入れを届けたり、挙句2人の仲直りのために部屋まで貸してあげて、面倒見がよくてめちゃくちゃ良い子だなって一気に株が上がりました。座り方や手を差し出す時の指の揃え方、歩き方などがしなやかで女性らしいところも、会社の顔である受付さんらしさがあって良いですし、常に周りに見られていることを意識した女子力の高い人という説得力があります。

面倒なキャラという立ち位置のわりに百瀬には攻撃が通らず、秋葉を攻撃してたのに秋葉がお家にきて泊めてあげたのはちょっとびっくり。恋愛なんて話し合ってても拗れるというカッコいいセリフもあって人が変わったように感じました。

神出鬼没の謎キャラである麻宮祥子ですが、実は百瀬が好きなようです。だったら最初に偽装結婚を求められた時に結婚して、搦め手でじわじわ結婚生活を本物にしていけば良かったのではとも思いますが、それでは許せなかったのでしょうか。いずれにしても狂言回しとして、あるいは場をかき乱すトリックスターとして、使い勝手のいいポジションだけに、逆に個性を出すのは難しかったと思います。けれど深川さんは基本的に意地悪そうなのにお節介という演じ方で、この役を生かしているなと感じます。

百瀬と明葉が隠している本音とか陰の部分を代弁してくれる、ある意味でメタなキャラクターです。この神出鬼没のちょっと悪意をにじませるキャラがいることで、狂言回しのように二人の気持ちを整理してくれる役目を負っています。深川さんが意図的にやっているのかはわかりませんが、なんとなく悪意だけではなさそうなところが感じられるところが謎めいていて、この祥子というキャラに面白さを与えていると思います。まさにフルネームで呼ばれるのが似合うキャラであり、そこは脚本家と深川さんがよく表現していると思います。

なぜかフルネームで呼びたくなっちゃう間宮祥子（笑）神出鬼没でぶっ込みまくりなのが見ていて爽快。でも決して自分の周りにはいてほしくないけどね（笑）あんなにうろつくあたり、ほんとは百瀬さんのこと好きだったのかなとも思う。これからもなにかしてくれそうでいいキャラです。