初恋、ざらり

別れてからの2人は相手を思う気持ちや失恋で傷ついた心を引きずりながらも逞しく成長していてすごく感動した。中でも有紗ちゃんの成長は著しく、頑張り屋さんは健在でとても微笑ましく思った。岡村さんも長いこと囚われていた親の言葉から解放されてよかった。だからこそ有紗ちゃんに再会した時踏ん張れたのだろう。生きづらさを抱える人は障害のあるなしに関わらずたくさんいる。そんな人たちの一歩を応援するようなドラマですごく心が温まった。

シングルで子供を育てるだけでも大変なのにその子が障害者なら本当に大変だったろう。産まなきゃよかったと思ったことはある、というのは25年の中で一度はあっただろうと推測できるし素直な感想だろう。有紗を抱えそれでも一生懸命走ってきたのだからそのくらいは許したい。母の彼氏が思ったよりいい人で癒された。いつもより目が吊り上がっている若村さんの演技と共に親子の歴史がよく見えた。有紗の初恋はこのまま終わるのだろうか。初恋なんてそんなもの、でもお似合いだったから復活してほしい気もする。

元々人手が足りてないんだろうけど有紗ちゃんが障害を持っているって周りの人が知っていたならおだてるだけじゃなくてちゃんとフォローしてできることを見極めてあげた方がよかったよね。ただ優しくされるだけって結構きつい。一緒に鬼ごっこしていたはずが仲間に入ってなかったって感覚になるのでは？頑張ると気合いを入れて毎日あれなのだからその糸が切れたら果てしなく落ちてしまうだろう。親はもう少し扱い方を知っているんだから少しアドバイスくらいしてあげればいいのにと思った。

有紗ちゃんに配車は無理だろうと私でも思ったよ。だけどきっと仕事場での有紗ちゃんは真面目で一生懸命でいい子なんだろうな。でもそれと能力は別の問題。地図も把握できていないし道路状況だって分からない、臨機応変が一番苦手だとなぜ分からない？しっかりできることとできないことを見極めてあげるのも上司の仕事よ。でも一番有紗ちゃんみたいな軽い障害の子が苦労するんだろうなってことは分かった。みんなのようになりたくてみんなのようにできない。辛いだろうな。

岡村さんが言われていた、ずるい優しさってすごく分かるな。相手の言う通りにする方が楽なんだけどその後のことはノープラン、結果両親も有紗ちゃんのことも不安にさせた。岡村さんは結局は自分がどうしたいのか分かってないからふわふわしたまま発進して事故ってる感じ。有紗ちゃんも純粋すぎるから一つ一つの言葉に反応してしまうしかなり扱いが大変だよね。障害を気にする岡村さんのご両親の気持ちも分かる。ここは岡村さんがどうにかしないといけない正念場だと思う。

ざらりって言葉がよく似合う。不安の一つもない完璧な恋なんてあるわけないんだけど、この恋については見ていて苦しくなる瞬間がある。2人の思い合っている気持ちは本物だけど、2人の見ている先は少し目線が違うような感覚になる。そこがざらりっていうところだと思う。ありさちゃんは友達みたいにはならないと言っていたけど、次の瞬間には這いつくばって泣いていてとても怖かった。岡村さんが不器用ながらに大丈夫と言ってくれるけど、どこまで保つか。ドキドキする。

いつも厳しいパートさんのミスを有紗ちゃんが庇ったというか自分かもって手を挙げてその場が収まった。そのパートさんは自分のことを庇ってくれてありがとうってなったし、他のパートさんたちも有紗ちゃんなら仕方ないかと許してくれた。それで今後うまくいくならそれもいい手だと思ったけど、岡村さんは悔しいような表情になった。それはどういうことだろう。有紗ちゃんに起きたことを無意識に自分の身に置き換えてその痛みを感じているからだろうか。もう家族のような感覚なのかな。それは悪くはない変化だと思うけど違うのかな？

主役の2人の演技がいい。
1話の冒頭がインパクトあり過ぎて
ちょっとキモいかも…と離脱しかけたけど
ストーリーの意外性や毎回ちょっと
考えさせられるようなセリフもあって
何気に今期イチオシかも。

あのお母さんが有紗ちゃんの障害者への手当を貯めているとは思えないけど岡村さんが将来まで守ってくれるかと言われればまだまだ未知だろう。今はできないだけ、なのではなくこれからもできないだろうと知ってしまうのはなかなかしんどい。感情を敏感に察知できる有紗ちゃんを前に障害があると知っても動揺を最小限に抑えた岡村さんの包容力は年上だけあるなと思った。有紗ちゃんの母親を説得できたかはまだ分からないところに今度は岡村さんの兄登場。吉と出るといいな。

有紗ちゃんのお母さんは自分の彼氏が有紗ちゃんにしようとしたことを知って別れたんだよね？そういう良心を持ち合わせている人で良かったと思ったけど、すぐに次の彼氏を見つけて今度は同棲するとか言い出すんだね。その繰り返しじゃ有紗ちゃんの気の休まる時はないね。でも今は岡村さんがいる。初めての安心できる自分だけの場所なんだよね。だからこそ障害のことは知られたくない。有紗ちゃんの少しできないだけって思いと手帳の重み‥難しいところだね。

2人が好き合っているなら付き合ってるじゃないか！というのは岡村さんの理屈だもんね。照れてないできちんと言わないから有紗ちゃんが悩んじゃったじゃない。それを知った岡村さんが水族館で正座しながら有紗さんに付き合ってくださいっていう場面が好きだなー。ただこれから障害のことが分かると思うと複雑。有紗ちゃんみたいな軽い障害の子ほど普通になりたくて苦しむんだろうな。すごくいい子なのは分かったからどうか持ち堪えてくれ〜と思ってる。

有紗ちゃんの真っ直ぐな思いを見ているから、岡村さんが年のこととかでグズグズしているのにイライラしながら見てました。今更恋する乙女のように有紗ちゃんを避けてしまったりするぐらいならキスなんてしなきゃ良かったのにさ。最後には2人の気持ちが通じてすごく温かい気持ちになったけど、岡村さんは有紗ちゃんが背負っているものを背負いきれるのかが気になる。ここで大人の経験値と余裕が出ればいいな。逃げ出すのは見たくないな。

うわーリアル。生活感が溢れすぎた部屋、母親のだらしなさ、息苦しくなる閉塞感。そこで出会った岡村さんは救世主となり得るのか？アリサが素直でいい子だからこそ、この出会いが運命を変えるものであってほしいと願わずにはいられない。あんなに優しくされたら好きになっちゃうよね。だけどアリサの生い立ちや家庭環境を知っても同じように接してくれるだろうか。友達が言った、うちらはうちらで付き合った方がいいって言うのをいい意味で裏切ってほしいな。