初恋、ざらり

両親と電話している時、有紗ちゃんのことを聞かれて言い淀んでいる姿にまだ終わられたくない気持ちや言った後に本当に終わってしまったんだという深い落ち込みが見て取れてすごく岡村さんの気持ちがわかりました。感情の起伏が激しくない人の内面をきちんと表現できるのはすごいと思います。

なんか岡村さんの笑顔ってすごく優しいんだけどなぜか悲しいんだよね。有紗ちゃんといて100パー幸せな時ももちろんあったけど、やっぱ障害を告白されてからは恋人というより保護者の目線が増えた。有紗ちゃんにとっては悲しいことだろう。

同僚の天野さんが鋭いことを言っていたけど、そのずるい優しさを存分に出していて上手いなと思いました。キャパが思うほど大きくなく目の前の有紗ちゃんを受け止めるだけでいっぱいいっぱいなような気がします。そこに危うさが見えてハラハラします。

優しい、優しいけどその奥に葛藤を隠しているのが見える。好き、だけじゃ割り切れない感情。それは歳を重ねた年長者としてのものだとも思えるし、健常者と障害者の間で揺れる心がリアルだなと思う。分かっていても‥ってところですよね。

有紗ちゃんの障害を知ってすごく動揺しつつも変わらない笑顔を向けようとするところに岡村さんの優しさが出ていたと思う。同時に気にしている様子も分かり弱さも見える。有紗と共に頑張れと応援したくなってしまうカップルだ。

有紗ちゃんのことを小さい女の子をなだめるように慰めたりするところは歳の差カップルを感じますね。そういうところが有紗ちゃんは好きなんだろうなと思って見ています。小心者のようですが、それでも誠意を尽くそうと緊張気味に有紗ちゃんの母と話す場面が誠実な岡村さんらしくて良かったです。

自分でおじさんでしょなんて自虐的なことを言うところがなんとも情けなくて少し気持ち悪かったけど、有紗ちゃんとの添い寝でウキウキしちゃって足をぎゅっとしているところが恋の始まりのムズムズする気持ちが表れていてよかったです。真摯に向き合おうとする気持ちがとても素敵だなと思います。

有紗ちゃんを見て「頑張り屋さん」と呟いた時はちょっとだけ笑ってしまったけど、黒さを一切消した風間くんが新鮮でいい人もできるんじゃんと楽しんでいます。休憩時間のタバコをふかしているところが本当に普通のおっさんで親近感が湧きます。

いつもの黒い負のオーラが全くなくて逆に怖い（笑）新人さんが分からなくて困っている時に、どうしてこうして欲しいのかをきちんと丁寧に教えるところが良かった。私が新人でも惚れてしまうと思う。主任がピッタリで笑った。