インフルエンス

何が目的だろう、友梨じゃないなら一体誰？など1話から常にミステリアスな空気を醸し出していて、少ない出番でも毎回とても印象に残る演技でした。罪の意識を背負っているようだったり、哀しげだったり、時には不敵な笑みを浮かべてトモミを翻弄したりと色んな顔を見せてくれて、ドラマのハラハラドキドキ感を盛り上げていたと思います。

意味ありげに笑ったり「私が怖いですか？」と急に立ち上がって近づいたり、トモミの反応を見て楽しんでいるような含みのある口調や笑顔が怖くて上手いです。友梨がすでに亡くなっているのなら、友梨だと名乗っているこの女性は一体誰なんだろうという謎も相まって、ますますミステリアスさに磨きがかかって良い存在感を発揮していると思います。

暗くていやーな雰囲気を出すのがうまい。年齢相応のシワや声の出し方などもリアルでいい。もちろんとても綺麗な方ですが。

過去を語っている時の懺悔しているような辛そうな表情と、時折見せるトモミへの意味深な発言や思わせぶりな笑顔の差が怖くて良いですね。特に「ファンですから、熱烈な」という台詞に言葉以上の重さを感じて、この二人、もしかして過去に何か関わりがあるのかなと思わず勘ぐってしまいました。何を考えてるかよく分からないミステリアスさがよく出ていると思います。

暗く沈んだ声と表情が友梨が犯した罪の重さや後悔の深さを思わせ、その口から語られる衝撃の過去にグッと引き付けられます。悲痛そうに伏し目がちなことが多いけど、トモミに「なぜ、私に話を？」と訊かれた時には真っすぐ彼女を見据えて口元の少し微笑んでいて堂々としているように見え、トモミが同級生だと気付いてるの？何か思惑があるの？と背筋がゾクっとするような怖さを感じさせたところも良かったと思います。ただ罪を告白しているだけでは終わらない空気がプンプン漂っているところがさすがです。