愛しい嘘～優しい闇～

役柄上仕方ないが、少しイライラ感が出てしまい、スッキリしなかった！

殆どのシーンで波瑠さんの演技が、反応遅いしリアクション薄いし、どもってる話し方にもイライラしていまいました。ごめんなさい。

うーん、いつも困り顔で一辺倒だったな。いい子ちゃんのミオには中野くんの背景は背負えないだろうな。途中からどうしても暴きたいっていう欲が深くなっちゃってガツガツしだしたのが嫌だった。あんたじゃ中野くんは救えないよ。

嬉しい時も悲しい時も怒っている時も、自分が殺されそうになる時でさえ表情に変化が全くない。人形を見ているようでした。よく出来たドラマなのに気持ちが入り込めないのは、そのせいだったようです。

雨宮がお母さんに手を出そうとすると立ちはだかって守ろうとしたり、ナイフで脅されても屈せず毅然とした態度を見せたり、1話からは想像つかないくらい強く逞しくなった姿が印象的でした。最初の頃の輪郭がぼんやりした弱々しさとは全然違う。望緒のキャラクター自体は演出や台本のせいもあってイライラさせられることが多かったけど、徐々に精神的に成長していく過程や中野との初々しい恋愛模様の微笑ましさなど、波瑠さんの演技は良かったと思います。

大人しくて引っ込み思案な印象から少し強さを増して弱いながらも雨宮くんのために‥ってよりも最近は知りたいって欲だけで突っ走っている印象。雨宮くんへの愛よりも真相が知りたいって感じでガツガツしてるのがちょっと違うかなって思います。

似たような性格の役柄が多いせいもあるのでしょうけど、どんな出演作品を見てもいつも同じような人物像で同じ演技。年齢に見合ったかわいらしさや溌剌としたイメージが全く感じられないし、演技の幅が狭くて面白みのない女優というイメージ。

現実から逃げずに真正面から中野と向き合う姿が良かった。真っすぐ中野を見つめる視線やはっきりとした迷いのない口調が意志の強さを感じさせ、望緒の内面の成長が伝わってきました。奈々江や優美の死について責める時も、今までにない強い口調だけど、怒りにまかせて感情的に怒鳴るのではなくどこか悲しさが滲んでいるところも、優しくて温和な望緒らしさがあって良かったと思います。

漫画家の夢も細々とこじんまりとした自分の世界に閉じこもっている印象のみおが、雨宮くんと出会ってどんどん強くなっていくのが伝わってくる。言うことは言おうと決意したようにりえちゃんと対峙するところはとても良かったです。愛する人を守りたい、信じたいって気持ちがみおを強くしているんだね。

りえに反撃するシーン、スカッとしました。感情的にならず、落ち着いて淡々と本音を口にするところが望緒らしくて、激昂するりえの惨めさをより際立たせていたのも良かったと思います。完全勝利って感じ。ハキハキとした気の強い役も似合うけど、小さめの声やおっとりした口調、伏し目がちな視線や控えめな表情の変化などで見ていてイライラするくらいの真逆のキャラを見事に表現していて、上手い女優さんだなと再認識しました。

玲子に「目を背けるのはもうやめよう」と過去と向き合うよう諭す姿が頼もしかった。いつもと立場が逆だけどこうやって相手が弱ったり迷ってる時に背中を押し合えるのが本当の友達だよなあって、2人の友情の確かさにホッとしました。田村先生に玲子が弁護士になった話をする時のちょっと得意げな表情も、弁護士として活躍する玲子のことが誇りで本当に大好きなんだなって伝わってきて微笑ましかったです。

イライラしてしょうもない。
いい子の偽善者

「不倫相手って稜じゃないよね？」って気楽に世間話をするような口調であっさり訊く姿が印象的でした。稜じゃないって確信しているのが伝わってきて2人の信頼関係や距離の近さが感じられてほっこりしました。稜にキツく突き放されても「出来ることはしたい」と喰い下がったり、優美の旦那に「全部あんたのせい」と喰ってかかったり、1話とは比べものにならない強くて逞しい姿もとても良かった。雨宮にキスされる時に慌てて目をギュっと瞑るところも初々しくて可愛らしかったです。

優美を助けるために尽力する姿が頼もしくて、オドオド自信のなかった望緒の成長が感じられました。「お礼が言いたい」というりえの言葉を信じてお見舞いに行ってしまったり、優美が奈々江を殺したかもという話も最後まで信じなかったり、良くも悪くも人を信じやすいところも望緒の真っすぐで優しい人柄が滲み出ていて良かったと思います。

「恥ずかし過ぎる～」ってクッションに顔を埋めて騒いでる姿、可愛らしかったです。稜と一緒にいる時の明るくて飾らない、リラックスした雰囲気も自然体で良かった。ボディタッチしまくりだし、「泊まってく？」って平気で訊くし、稜が不憫になるくらい全然異性として意識してないところも、幼馴染ならではの距離の近さが感じられました。シリアスなシーンが続く中、稜とのテンポの良いやりとりが微笑ましく、良い緩衝材になっていたと思います。

はっきりした顔立ちからきつい性格の役の方が似合うかなと思うけど、案外こういう小心者の大人しい女の子っていうのも似合うから不思議。すごく自分を小さく見せようとするわけでもなくこじんまりとした自分の世界で生きている感じがとてもいい。

相手に詰め寄られると小声になったり、伏し目がちで表情も暗かったり、見ていてイライラするくらいオドオドと自信のない望緒のキャラクターを丁寧に表現していたと思います。雨宮を前にした時の恥ずかしそうな様子やドキドキして目が合わせられない感じも10代の女の子のような初々しさがあって可愛らしかったです。