合理的にあり得ない 探偵・上水流涼子の解明

銃で撃たれる時の絶妙にワザとらしい演技が良かった。これって本当に撃たれた？フェイク？ってどちらとも取れそうな塩梅が上手かったです。「俺の演技どうだった？」と涼子に褒めてもらう気満々なのも可愛いし、ノブリンは親友だからという理由で毎回調査に協力してくれる義理堅さも格好良かったです。裏社会のリーダーという設定と、浩次本人のお調子者でノリが良いキャラのギャップも面白く、出番は多くないけど毎回インパクトがありました。

「のぶりんがやさぐれてる～」といつも通りおちゃらけて貴山に絡むけど、本気で機嫌が悪いことをすぐに察して一人にしてあげるところが、周りをよく見ていて他人の機微に敏感な浩次らしくて良かったです。三枚目っぽいキャラだけどこうやって時折見せる賢さや処世術の巧みさが裏社会で成功している人間という説得力を感じさせるところも良いと思います。

あんなちょこっとしか写っていない画像から、ちゃんとホストを割り出して調べ上げるところが裏社会の人間らしい人脈の広さと有能さを感じさせました。それを恩着せがましくなく、当然のことのようにサラリとこなすところも浩次の人情味や面倒見の良さを感じさせて良かったです。只者ではないのに、愛嬌があってどこかアホっぽい三枚目キャラというギャップも魅力に感じます。

涼子に彼氏が出来たと勘違いして「元気出しなよ」と貴山を励ましたり、「ノブリンにとって涼子ちゃんは何なの？」と煽ってみたり、空気読まずにウザ絡みしてきたかと思いきや、貴山が涼子との関係を大切にしたいと思っていることや二人の相性の良さ、名バディっぷりにちゃんと気付いている鋭さもあったり、単なるノリの軽いヤンキーで終わらない感じが、裏社会で成功している人間の説得力を感じさせたのが良かったです。

お堅い貴山のことを「ノブリン」と呼んで親友を名乗ってるし、初対面の丹波にも「めっちゃ光栄なんですけど」って握手求めたり、とにかく明るくて人懐っこく、ノリが良いところがワンコっぽくて可愛らしいです。その愛嬌と裏社会のリーダーという立場のギャップもキャラクターとして面白いです。

裏社会に生きる人間なのに、泥だらけになりながら山の中でキノコを探したり、ホストやレストランスタッフのフリをして涼子たちに協力する姿が良いですね。リーダーなのに自ら足を使って動き、地道な仕事を引き受けるところが格好良いです。めっちゃ尽力してるのにちょいちょい涼子や久実に雑に扱われる三枚目っぽいキャラも親近感が湧いて良いと思います。

他の誰とも被らない軽いノリと、何だかんだ毎回役に立ってる意外な仕事ぶりが良い味出してると思います。愛嬌のある笑顔や、初対面の涼子をいきなり名前呼びしたり、「チーッス」ってめちゃくちゃ気軽に接してくる人懐っこい感じも、裏社会の若きリーダーという肩書きとギャップがあって魅力に感じます。