刑事7人 第9シリーズ

「お前まだ引き返せる」「復讐に拘る必要はない」と焼津を説得するシーン、切羽詰まった感じや力みの無い表情や口調が「話せばこいつは分かってくれる」という同期ならではの信頼や友情を感じさせました。絶叫したり熱く必死に語り掛けるよりずっとリアルで良かったと思います。泣き崩れた焼津に駆け寄って優しく肩を抱く姿も、彼の思いに寄り添おうとする拓海の優しさが感じられて良かったです。

正木監察官に「ポリス浄化ぁの正体、絶対に掴んで見せる」と宣言する姿、格好良かったです。キリッと引き締まった表情と迷いのない力強い口調がその覚悟の強さを感じさせました。今シリーズでは刑事として捜査能力もメンタルも成長した姿を随所で見せてくれて非常に頼もしい存在になったなと思います。ロビンが買ってきた夜食の組み合わせに文句を言ったり、屁理屈で上手く丸め込まれたり、ずっと変わらない末っ子キャラも拓海らしくてホッとします。

青山と二人だけで詐欺グループのもとに乗り込んでいたけど、引き締まった表情や地に足のついた佇まいが頼もしくて、以前のような「大丈夫か？」みたいなひ弱さを感じさせないところが良かった。しっかり戦力としてその場にいるのが伝わってきたし、乱闘シーンでも動きに迷いがなくて余裕で相手を倒していたり、出番が少なくても台詞がほぼ無くても、ちゃんと拓海の成長が伝わってくる細やかな演技が良かったです。

佇まいも口調も幼さが抜けて堂々としていて、過去のシリーズと比べてかなり頼もしく見えるところが良かったです。半グレ男の取り調べも毅然とした態度で良い意味での余裕が感じられたし、被害者のご遺体と対面する時には一人だけ丁寧に手を合わせていたり、刑事としての成長だけでなく、拓海の変わらぬ優しい姿が見られたのも良かったと思います。