緊急取調室 (第５シーズン)

色々あったけど、ちゃんと正座をして二課の二人にお礼を伝える姿が梶山らしくて良かった。解決のために必要なら進んで協力を仰いで、頑なだった二課を自分たちのペースに巻き込む手腕もさすがだし、それがサラリと自然で狡猾にみえないところも素敵。サービスの白ワインに手を叩いて喜ぶ姿もチャーミングでした。

真壁に「何が欲しい？」って訊かれた時のじっと彼女を見つめる視線が意味深で印象深かったです。仕事仲間以上の想いが言葉以上に伝わってくるような熱さと強さを感じさせて、鋭い春さんなんかすぐ気付いちゃうんじゃないかなってソワソワしちゃいました。

「現地へ！」とか「ご苦労」とかモツナベ、特にモツさんへの態度が完全にパシリに対するそれになってるのが何度見ても笑える。基本言葉遣いが丁寧な人だから余計に面白いし、とっておきの情報が知りたい時には「モツさんお願いします」ってしおらしく頭を下げるちゃっかりさもあって、管理職だけどお堅いキャラじゃないのが良い。ダムの放水延期の件で副総監をさらっと脅すのも、「責任は取ります」って言葉が口先だけの薄っぺらいものに聞こえないところも格好良かったです。

布施の取り調べシーン、落ち着いた声のトーンと紳士的な態度、でも視線は絶対布施の表情から逸らさない隙の無さ、終始冷静に進める姿が真壁メインの取り調べとはまた違った面白さがあって見応えがありました。梶山が主取調官で真壁がサブっていうのも新鮮で良かった。真壁に「管理官が山に登ってくれてよかった」と感謝された時の虚を突かれたような「おぉ」や照れくさそうな表情も可愛らしかったです。

ノールックで「行く！行く！」ってモツナベコンビに指示を出すシーンが面白かったです。モニターから一切目を逸らさない姿も、直で証拠のスニーカーを確認させに行くのも、今日が勝負時だっていう気合と緊張感が伝わってきて良かったし、モツナベコンビとの遠慮のいらない信頼関係が感じられたのもシリーズのファンとしてしみじみ嬉しかったです。

決め台詞の「皆さん、出番です」直後の「出番だって言ってんだよ～」が駄々っ子みたいで笑ってしまいました。こういうパターン、初めてかも。頼りになるし、責任感も強くて格好良いけど、ごくたまにこういうチャーミングさも垣間見れて、そのギャップが魅力的だし親近感が沸きます。辻本の取り調べを真壁に託す時の大きな頷きも、彼女への絶大な信頼が感じられて良かったです。