コタツがない家

演技に味があります

悠作とのサシ飲み。今まで悠作がまりえにかけてきた苦労を一つもなじることなくさっぱりと潔く娘と別れてくれないかと言ったお父さん。その言い方があまりにさっぱりしているもんだから悠作も言葉が出なくなる。もう娘を頑張らせたくないのだろうと気持ちが読めた。

スナックのママと同居し始めたけどハッピーだけでは終わらないのが人生。あっけらかんと将来のことを笑うママの見えないところで浮かべた愛想笑いがなんとも悲しい。俺の居場所はここではないんだなって感じの愛想笑い。なんだかかわいそうになりました。

悠作さんの行動を把握してメモしちゃうのも、まりえの同僚や順基に脈がないと言うのも、全てはまりえのためなんだよね。まりえと2人きりで話す時はリラックスしてて水入らずって言葉がぴったりくる。娘はいつまで経ってもかわいいんだなって目線一つで分かっちゃうよね。

几帳面な字や面接での態度、特にお辞儀の仕方が綺麗。その立ち振る舞いに達男さんのこれまでを見るような気がしています。きっと真面目に一生懸命に働いてきたんだろうなと想像できます。どんなに傷ついても泣けない哀愁が切なくさせます。

憎めない男を演じさせたらうまいよね。恋愛だけじゃなくて家族にもそう。めんどくさいんだけど時々見捨てられない犬のような目をするからずるい。あんな風に哀愁を感じさせたらそりゃ出ていけなんて言えないよ。