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穏やかで紳士的な態度に変わりはないのに、回を追うごとに近藤の真の恐ろしさがじわりじわりと伝わってきたのが凄かったです。ちょっとした表情の動きやセリフの間なのかな…。全然大袈裟な変化はないのに確実に怖さが増しているのが伝わってきたのがさすがでした。最終回で阿久津と対面するシーンも、丁寧な対応なんだけど阿久津の目を全然見ないし、見限ったような冷めた雰囲気もあって言葉とは裏腹に彼を助ける気なんてさらさら無いことが感じとれました。圧倒的な存在感と演技力でドラマの格を上げていたと思います。

物腰も柔らかで口調も丁寧だけど、目が全然笑っていなくて何を考えているのか分からない怖さがあります。松岡の追及に「たまたまですよ」と弁解する時も、口調こそソフトだけど松岡の顔をちゃんと見ないし、長めの間にも張り詰めた緊張感があって、松岡への苛立ちや口封じのためには人殺しも厭わない近藤の冷酷さが伝わってきました。小林さんのどっしりとした存在感と迫力がドラマ全体に重厚感をもたらしていると思います。