姉ちゃんの恋人

ヒロインが恋する真人のお母さん。母としては若いのでは？年上の奥さんに見えてしまうのでは？とも思ったけど、苦悩しながらも息子を理解しようとする母役として、とても印象に残る良い演技でした。息子離れと共に、お母さんも幸せになって欲しい！

ひよっこの愛子さんのかわいらしいところそのままでした。でも家族の悲しい過去があるぶん、少し悲壮感を感じさせました。真人もこんなお母さんだからなんとかやってこれたんじゃないかな、と思いました。こういう優しい母でありたいですね。

和久井映見さん、優しいお母さん役がぴったりでした。今や、すっかり日本のお母さんのイメージですね。

昔から柔らかな印象があり、表情などが細やかな演技派で好きな女優さんです。劇中では母親の気丈さと温かさ、そして時々見られる切ない心情を丁寧に演じていて伝わってくるものがあります。サンタの格好で桃子と対面し、「やだー、私サンター」というシーンが可愛らしくクスッとしました。

この役は、とても難しい役だと思う。思っていることを直接、言葉にする場面が少なく、逆に無理をして明るく振舞ったり、セリフ以外の表現を要求される場面が多いからだ。その役を違和感なく、しかも必要以上に目立つことなく、本当にうまく演じている。物語の要と言っても過言ではない重要な役柄であるだけに、この女優さんを選んで正解だと感じさせられる。サンタクロースの衣装の場面は、可愛らしくもあり、コミカルでもあり、しかも役柄の思いが十分伝わってくる名演技であった。

真人と母親のシーンは特に説明がなくても初回から何か大きな問題を抱えているのが二人の演技から感じられたけど、ただ暗い演技ではなくてなるべく明るく普通の生活をしていきたいという健気さが伝わってきた。可愛らしさもある母親だけど嫌らしさがないところがいい。

歳を重ねても可愛らしさ、天然っぷりが変わらないあどけなさが画面からにじみでていて、彼女の存在感にいいスパイスになっています。母親である彼女の笑顔と涙の演技がこのドラマをさらに引き立てているんだと思います。

真人のことが心配で心配でたまらないというのは、よく伝わってくる。でも、常に真人の表情や様子を案じて観察するような態度を取り続けるのは、真人も鬱陶しいだろうし、見ていても疲れる。母親なんだから、もっとどっしり構えて、自分の息子を信頼してあげればいいのに。

心配性で、明るくて、ちょっとドジな母親、すごく愛らしかった。声のトーンとリズムが心地良く、シーン毎に、緊張と緩和のバランスが取れていると思う。お弁当屋さんでの、藤吉さんとの掛け合いは、このドラマでの笑えるお楽しみになるはず。

以前から演技には定評がありましたが、今回の母親役も素晴らしかったです。子供を信じて見守り強く生きる感じが表情から感じ取れました。女性から見ても品もあり、歳を重ねても凛とした美しさは変わりなかったです。