PICU 小児集中治療室

武四郎との掛け合いがとても軽妙でテンポが良くとても好きでした。あんな風に親子で食卓を囲めたらとても幸せだなと思います。家にいるかのような自然体のお母さんと息子。吉沢さんの力量も大竹さんのおかげで伸びたと思います。

武四郎のツテで東京の病院で診てもらうから病気でも綺麗な服をきてオシャレして行くのは田舎のお母さんあるあるだなと思いました。武四郎の貧乏ゆすりを注意したり、幸せになれるおまじないを教えたり、自分が思っていることを刷り込むように言葉にしていく姿に泣けました。武四郎への愛が詰まっていましたね。

どんなに体がしんどくても、自分の食欲はなくても、子供が帰ってくればお腹が空いていないか？と心配してはってでも何か作ってあげる。その仕草がとても自然で年老いた母を思い出します。病気でも母であり続けるしっかりした目線に勇気づけられます。

不機嫌なわけじゃないのに、身内にはどこか仏頂面なところがあり、それでいて軽妙なところは、何だか自分の母親を思い出してしまいます。とても自然にああいい母親だなと受け入れられる雰囲気があります。かつて大竹さんはどちらかといえば個性派女優で、上手いけど個性的でエキセントリックな芝居が多かったけど、年齢を重ねて実にナチュラルだけど、しっかりと目を引く芝居を見せてくれるようになりました。昔から名女優の風格はあったけど、更に磨きがかかっているなと思います。

親子の軽快なやり取りがとても好きです。それでも自然なやりとりの中にふっとひっかかる瞬間があって、じっと見ている人には分かる違和感を出すのがとても上手ですね。そこに武四郎は気づかない。2人のやり取りの中にモヤモヤが潜んでいるのが怖い。

幼い息子の話をするときの穏やかで懐かしい顔が好きです。南さんの中でいつでも小さい息子が再生されるような感覚があります。子供との思い出は宝物ですもんね。柔らかな表情に志子田先生が十分愛情を受けて育ったことが分かります。

厳しい現場が続いた後に武四郎とお母さんのやり取りがあるとすごくホッとします。今回の湿布のくだりも最高でした。ただ前回少し痩せたと言ったことや今回腰が痛いなどという言葉が少し引っかかります。まさか悪い病気とか？それはやめてほしいなと思っています。

大竹さんのシーンが始まると一気に実家モードになり和みます。お母さんってほんと独特よね。自分のペースでどんどん喋り出しちゃうところもみんな一緒。でも子供の調子も見抜いていて元気がないと気づくとついつい好物ばっかり作っちゃう。お母さんあるあるが詰まりすぎている。

大竹しのぶさんのバスガイドを見られるとは！なんと豪華な月9だろう。ほんわかした喋り方が始まれば病院での緊迫した雰囲気が一気に変わり武四郎もオフモードに。二人のちょっかいを出すお母さんと適度にかわす息子の感じがとてもリアルでよかったです。