ラジエーションハウスII～放射線科の診断レポート～

五十嵐の背中を押すために小芝居をするシーン、あからさまな棒読み演技が続く中、一人だけイントネーションがおかしい片言日本語みたいな演技だったのが面白かったです。全員が同じ棒読みだとつまらないですもんね。出番も台詞も少なめだけど、毎回他のメンバーとは一味違う芝居をしていて目を引きます。カンファ参加を渋っていた女医をエレガントにエスコートして連れてくるところも威能らしくて良かったです。

弁護士が登場して最初の感想が「バッチリ髪型決まってますね」だったのが威能らしさ全開で良かったです。早く帰りたい理由がエステなのもいかにもだし、椅子に座っている時の姿勢の良さや立ち上がる時の椅子の引き方、歩き方など動作一つ一つが静かで優雅なところなど、限られた出番でしっかり威能らしさを印象付ける細やかな演技が良いと思います。

るり子にたまきとの結婚を勧められた時の動揺っぷりが面白かったです。コミュ力高くてどんな患者さんとも気さくに会話が出来る人なのに、るり子と目が合わないようにサングラスまでかけちゃうし、口調もしどろもどろだし、いつもの優雅さや余裕が吹っ飛んでる姿が新鮮でした。何だかんだ、るり子とたまきを気にかけて病室の前まで来てしまう優しい一面が垣間見れたのも良かったです。

お煎餅を食べる時に小指が立っていたり、資料をめくる時の手つきやデスクに座っている時の手の添え方など、さりげない仕草がしなやかなところが威能らしくて良いですね。カメラに映っているか分からない細かなところまで徹底して役作りをする姿勢に好感が持てますし、出番も台詞も少なめだけど、キャラクターをしっかり創り込んでいるので毎回ちゃんと印象に残ります。

凄く適当そうなのに対応しにくそうな人とも話を合わせられるところを見て、懐かしくてなんだか嬉しくなりました。あんなに不満ばかり言っていたのに五十嵐の存在だけで戻ってきちゃうツンデレさも良かったです。

柄の悪いヤンキーにも臆せずにリーゼント褒めてサクっと撮影に入っちゃう、相変わらずのコミュ力の高さが最高でした。鏑木の「なぜか患者に好かれる」という台詞にも説得力がありました。一見クールで取っ付きにくそうな見た目なのに人当りが良くて美容オタクっていうギャップもキャラクターとして面白いです。