量産型リコ

いかにも普通の子って役がとても合っている。太陽をいっぱい浴びてよく可愛がられて自己肯定力高め。欲を出すこともないけれど不満もない。よく育ったからイキイキ輝いている。普通が一番！身の丈をよく知っている量産型でした。

隣で熱くなっている浅井を見ても私は私、量産型でいいと満たされているような笑顔でいる璃子ちゃんがとてもいいです。こじんまりと小さな範囲だけど居心地の良い場所にいる感じが今どきの若者っぽいですね。華々しさはないけれどほっこりさせてくれます。

今まで平常心で平熱でやってきたからこそ恋してドキドキが隠せないリコちゃんが活きる。足がカクッとなってもおしゃれしたい乙心、見過ぎじゃない？ってほど隠せていない視線。どれもこれも今までになく不器用なリコちゃんが見れてよかったです。

リコちゃんがとても自然体でいてくれるから誰しもが自分のことを喋りたくなっちゃうんでしょうね。大石さんの心に引っかかっていたモヤモヤした過去もリコなら「そうだったんですね」と流してくれそう。人をデトックスさせる癒しを持っていると思います。

大袈裟な表情やリアクションが無いのがむしろ好感度高い
演技を見ている感じがしないとても上手いと思います

変な気負いがなく欲もないからか、人を自分の目だけでちゃんと判断できるリコちゃん。すぐ隣でフラットに接してくれる感じに親しみが湧きます。そんなリコちゃんだから他の人もポロッと本音を言ったりできるんでしょうね。素敵な寄り添い方ができる人だなと思って見ています。

真司くんのような後輩にはリコさんみたいな先輩がぴったり。真司くんを自由に泳がせつつ思い通りにはさせない感じがとても良かったです。自分についてきて！って感じの後輩の後は追わない（笑）難敵真司さえ易々と手玉に取っちゃう感じが頼もしかったです。

仕事の時だけでなくプラモを作っている時さえも、いつも平熱って感じが今どきの子らしくていいですね。何にも振り回されずこじんまりと自分のためだけに生きる。それがいいことか分からないけれど、今の時代にはたくさんいる1人。まさしく量産型だと思います。

璃子は量産型を自認しながらも、その中に自分らしさとか個性を感じるさせることが必要なキャラです。正直、演じる与田さんのことはよく知りませんが、彼女自身、人気アイドルグループの一員として、まさに量産される中での個性を求められているのだろうと思います。その試みはまずまずうまくいっているように感じます。演技はほぼ表情のみで、それも決してうまいとは言えませんが、セリフのテンポがよくて、リズム感が良いのがわかります。量産型アイドルから先を目指すチャンスでもあると思うので、エールも込めての評価です。