最愛

子供の頃と、大人になってからの雰囲気がさほど変わらず、本当に成長したかのように自然な印象だった。梨央や大輝と一緒にいるときは、いかにも末っ子の弟らしい甘えた空気感があって、特に梨央とはまるで本当の姉弟のようだった。

治験が成功して友達と話している場面で、過去のことは思い出さないと言っていたのが印象的だった。ほんとは思い出したけど、今度は加瀬さんを守るために過去を封印したのではないだろうか。そう話した後、吹っ切れたような爽やかな顔がとても良かった。

前にまた記憶無くしてしまったと言っていたから何か事件に関わらないかひやひやしてたけど加瀬さんとご飯食べるシーンも認可が降りたシーンでも笑顔一杯で、ずっと笑っててほしいと思える笑顔だと感じました。

どこか儚げで繊細そうな雰囲気と、人懐っこく甘え上手な姿のギャップが良いですね。梨央や加瀬、大輝が「幸せになって欲しい」と守ってあげたくなる説得力があります。辛い過去や自分の罪とちゃんと向き合って、自分で未来を切り開こうと前を向いて頑張る強さもあって応援したくなります。方言も上手いですよね～。普通の会話だけではなく、味噌汁を飲んだ後の「熱かったわ」という何気ない一言や「何で？」などの短い相槌の訛りも自然だし、本当に優という子がどこかにいそうなリアリティがありました。

梨央とじゃれ合うときは子供に見えるけど、ちゃんと将来を見据えて頑張ってる姿、笑顔が多くなった様子は成長を感じる。でも大ちゃんにお願いがあるんだけどと2やっとしたのはいたずら心かな？

梨央とじゃれ合う姿もほのぼのして好きだけど、大輝に対する遠慮のない物言いや安心しきった態度が本当の兄弟のようで微笑ましいところも良いですね。無邪気で明るい笑顔を見ていると、これまで孤独だった分、沢山甘えて欲しいなって親のような気持ちで見守ってしまいます。梨央と大輝のキューピッドとしても優秀ですよね。「オムライスを届けてもらおう」と思いついた時の悪戯っ子みたいな表情も可愛らしかったです。

バイトに勉強にと、将来のために前向きに頑張る生き生きした姿と、再び記憶が飛んでしまって不安げに茫然とした様子、大輝とお喋りしてる時の弟キャラ全開の楽しげな笑顔など、1話の中で色んな表情が見られて、優の充実しつつもまだ病状もメンタルも不安定な状態が伝わってきたのが良かったです。7話で梨央が買ってくれたつんつるてんのパジャマを部屋着にしてちゃんと着てるところも可愛かったし、優の優しさが感じられてほっこりしました。

治験を受ける決意もして将来の夢も見つけて、前を向いて新しい人生を歩もうとする姿が生き生きしていて、これまでの陰のある表情や葛藤して苦しむ姿を思うと「ホント良かったねえ」と親のような気持ちになって嬉しくなります。体は大きくなって大人だし考え方もしっかりしているけど、梨央とじゃれ合う姿は昔のままの無邪気さがあって微笑ましかったです。

甘い顔してるけどどこか影があり悲壮感が感じられて優の荷の重さを知った。警察での固い表情も自分を守るでもなく、お姉ちゃんを守りたいってことばかりがあるような気がして心配なほど決意が伝わった。無事に警察から解放されたら表情が別人のようになりましたね。

梨央と加瀬の3人で鉄板焼きを食べるシーン、ほのぼのと幸せそうな雰囲気にグッときました。登場以来、ずっと陰のある悲しげで暗い表情をしていましたが、目尻も下がって穏やかな顔をしているし、無邪気な笑顔で梨央と笑い合う姿が子どもの頃に戻ったようでした。方言混じりの台詞も自然で耳心地が良いし、繊細な表情の変化も上手いです。「着飾る恋」の秋葉しか見たことがなかったので、こんなに演技が出来る人だと知らず、驚いています。

怯えたような眼差しや色白の肌が儚げで、台詞がなくても優の繊細さや深い悲しみが伝わってきます。どうしてこの子がこんな目に遭わなければならないんだと憤りを感じて、グッとドラマの世界観に引きずり込まれる存在感があります。バスの中で梨央の肩に頭を乗せて寝てしまうシーンは甘えん坊だった子供の頃を彷彿とさせて、束の間２人が普通の姉弟に戻れたようで切ない気持ちになりました。

タブレットに映る梨央を優しい目で見ているシーンが印象的で、もしかして…と思っていたけどやっぱり優だったんですね。陰のある雰囲気や悲しげな目が優の壮絶な体験を物語っているようで、梨央が何としても守りたいと必死になる説得力がありました。梨央と再会した時の何とも言えない切なくて哀しげな表情にもグッときて、見ていて胸が痛くなりました。