しあわせな結婚

「見た目で勝負してないので」と言いつつ、視線を移す時の一瞬の間に、ちょっと黒川に対して嫉妬してるような、「実は気にしてる？」みたいな感情を匂わせるところが上手い。平静を装いきれない意外と不器用で素直な一面も人間味があって良かったと思います。

あの状況で倉澤のことを「色っぽかったなあ」って言えちゃうのが、先輩にも遠慮なしで我が道を行くって感じの今泉らしくて良かったです。幸太郎の仕事が次々キャンセルされていても、迷惑そうでもなく、これを機に自分が後釜にみたいなガツガツ感もなくさらりとライトに受け入れてるところも、客観的に物事を捉えて判断出来る今泉の弁護士としての適性が感じられて良かったと思います。

奥さんにあっさり離婚を承諾されて落ち込んでる姿が、気の毒なんだけどちょっとスカッとしちゃった。前回奥さんへの不満タラタラで、向こうは別れたくないと思うなんて言って自信満々で、その上から目線な姿にイラっとしたので、何だかんだしっかりダメージ受けてる情けなくて人間味のある姿が見られて溜飲が下がると共に親近感が湧きました。

離婚したい理由といい、妻の方は別れたくないと思うって自信たっぷりな態度といい、良い感じにイラっとさせてくる鼻につくキャラが上手いです。離婚となったら有能な幸太郎を代理人にって考えてるちゃっかり具合も今泉らしい。ネルラを思って悩み葛藤する幸太郎と良い対比になっていたと思います。

テレビに映る幸太郎を見て「タレントし過ぎじゃないですか」「事務所の品格が落ちる」って冷ややかなところが、エリートらしい堅さと生真面目さを感じさせました。臼井に嫌味を言われて牽制するシーンも、今泉のプライドの高さと、たとえ年上相手でも言いたいことははっきり伝える真っすぐさが伝わってきて良かったです。

スーツをしっかりと着こなし、身のこなしや電話応対の丁寧な言葉づかいも様になっていて、優秀な弁護士という雰囲気がよく出ていました。幸太郎との遠慮のないやりとりやリラックスした空気感も、事務所の風通しの良さが感じられて良かったと思います。