ザ・トラベルナース

久鬼が倒れた時に慌てて駆けつけつつも、状況を確認したり、那須田の指示待ちに次々と的確な指示を出して処置を施したり、冷静で落ち着いた対応がとても頼もしくて、郡司の外科医としての成長を感じさせました。意識を戻した久鬼と対面した時の心底ホッとしたような笑顔も、患者に寄り添う郡司らしさがあって良かったです。

映画の撮影現場まで出張ドクターしてあげたり、生き生きと撮影に臨む礼くんを嬉しそうに見守っていたり、「礼くんの夢を応援したい」と自分で決断してサポートする姿が格好良かったです。現場にいてくれるだけで安心感があって、最初の頃のウジウジした姿とは別人のように頼もしかったです。「お母さんの肉じゃがを食べさせたい」という那須田の下手くそな言い訳を信じてしまう素直さや真面目さも可愛らしかったです。

那須田の怪我を診察する時の、ちょっと荒っぽいというか遠慮のない雰囲気が2人の距離の近さを感じさせました。四方田さんの一件以来、一緒に働く仲間として良い関係が築けていることが伝わってきて良かったです。愛川が院長と事務長の関係を暴露した時の慌てっぷりや、資料でサッと顔を隠すような仕草も、スタイリッシュな見た目とギャップがあってとても可愛らしかったです。

顔立ちやスタイルから「私、失敗しないので！」って言っても十分サマになるんだけど、それよりも悩んだり他の医師との軋轢のストレスから看護師に当たってしまったりと人間らしい郡司先生が大好きです。華やかな友達に混ざっても外見は違和感ないのに1人だけど真面目で居心地が悪そうなのも郡司先生らしいですね。

自分で決断出来ず、納得してなくても上に逆らえずモヤモヤを抱えている状態から、久鬼の言葉に背中を押されて徐々に変わっていく姿が印象的でした。那須田に謝りに来る素直さや、アメリカでの経験を教えて欲しいと頼む謙虚で患者思いな姿も素敵。四方田のオペが無事に済んだあとのスッキリとした晴れやかな表情も、郡司の医師としての内面の成長が感じられて良かったです。

三雲に「良い女だなあ」「美人の女医さん」と話しかけられてもスルー、手を握られた時には「やめて下さい」と毅然と対応、表情も口調も淡々としているけど迫力があって、三雲が素直に言うことを聞く説得力がありました。きっぱりとした強気な態度が格好良かったしスカっとしました。三雲の入院が伸びた時に「面倒なことになった」ってポロっと本音がこぼれちゃうところも人間味があって、親近感が湧きました。

「元々、二階堂さんは私の患者です」と神野に言い放つ姿も、胃ろうのオペを延期してほしいと頭を下げる姿も、毅然として迷いがなく格好良かったです。患者さんの気持ちを第一に考えているのが伝わってきたし、女医だからと軽んじられているけど、太鼓持ちばかりしてる古谷たちよりよっぽど本物のドクターに見えました。久鬼の嘘を疑いもせずに信じてしまう素直さや情に脆いところも親近感が湧いて良かったです。

ボソボソとした抑えめの話し方や伏し目がちな暗い表情から鬱々とした郡司の内面が伝わってきました。いつもの華やかな雰囲気と真逆な役というのも新鮮。権力に逆らえず、患者の異変に気付いていても指摘出来ない弱さもあるけど、手術を任された時のやる気に満ちた顔や「女使ったんでしょ」とセクハラ発言された時のムっとした耐えるような表情が、郡司の負けん気の強さや医師としてのプライド、根性を感じさせたのも良かったです。