時をかけるな、恋人たち

4か月後のシーンで見せた廻とのやりとり、以前のような好意が見え隠れする態度ではなく、仲の良い普通の先輩後輩の関係に見えたのが良かった。廻のことは吹っ切れて真っすぐに梓と向き合って想い合っているのが感じられたし、廻たちの辻褄合わせが上手くいったんだなって伝わってきました。結婚式での幸せそうで少し照れくさそうな笑顔も良かったです。

仕事中にチラチラ廻を見つめるはにかんだような笑顔が「恋してます」って感じで良かった。梓のアドバイスや気遣いに触れて彼女に惹かれていく過程も表情の変化で自然に表現していて、どうして二人が婚約するに至ったかがちゃんと見えてきたのも良かったし、気が多いとか軽い気持ちなどではなく、廻のことも梓のこともちゃんと好きだったんだなと感じられたのも良かったと思います。

未来人に取るマウントの取り方が廻と一緒で笑ってしまった。目いっぱい威張っては見るけれどやってることがポンコツでその落差がかわいらしくてよかった。うっかりさんなところが憎めなくて最後連れて帰られる時のうなだれかたさえかわいく見えた。

翔に敵対心むき出しでめっちゃ口が悪いところが可愛い年下男子っていうイメージとギャップがあって良かった。廻も以前リリリーに言ってたけど「オレ年上だから」ってドヤるのが過去人あるあるって感じで面白かったし、ワイヤレスイヤホン落としたり、未来の流行り言葉連発しちゃったり、色々やらかす残念な姿も新鮮で良い味出してました。

婚約者と別れてすぐに廻に告白したり、「もう受け取っちゃたし」とメッセージ削除の件も無かったことにしちゃうし、「やっぱり話せませんか」と再度メッセージを送ってきたり、草食系かと思いきや自分の感情優先でグイグイくる感じが意外でした。やってることは誠実じゃないんだけど、ただひたすら「常盤さんが好き」っていう真っすぐな想いだけど動いていて一切悪気がないのが伝わってくるから、単なるクズ男に見えないのも良いなと思います。

最悪のタイミングで廻に告白しようとしたり、仕事中なのに諸星と廻のやりとりにモヤモヤが隠せてなかったり、廻への気持ちが先走りして理性がどっか飛んでっちゃいそうな危うさを漂わせている姿が見ていてヒヤヒヤさせられました。いい加減だったり浮ついた感じではなく、真剣に悩んで葛藤しているのが伝わってきて、単なるクズ男に見せないところも良かったです。

廻に「結婚パーティーの幹事やるからね」と言われた時の複雑そうな笑顔や、廻にメールを送ったあとの思いつめたような表情など、結婚を控えた幸せ絶頂の時期とは思えない意味深な雰囲気が印象的でした。色んな感情に
取れそうな思わせぶりな表情や態度が上手くて、それをあざとく見せないところも良かったと思います。

笑顔が素敵な爽やかな好青年っぷりが良かったです。廻に向ける眼差しに思わせぶりな感じがなく、ただ純粋に先輩として憧れてますって雰囲気をちゃんと醸し出していたのも、廻の勘違いや不憫さが際立っていて良かったと思います。「梓さん」と初めて呼ぶ時のドギマギした感じも初々しくて可愛らしかったです。