束の間の一花

違うドラマで狂気じみた母親を演じている時は地を這うような声もイッちゃってる目も怖かった。でもやっぱり富田さんはこういう優しい母親の役が似合う。人の心を温めるような笑顔と押し付けがましくない態度。思春期の子供に寄り添うのに参考になりそうだ。

仕事で花嫁さんにメイクをしている時はきっと一花ちゃんのことを思わずにはいられないだろう。あと2年と言われている娘に花嫁姿を整えてあげることはきっとできない。そんな事情を知らない花嫁さんに同じようなことを言われた時のお母さんの表情が切なかった。泣きたいけれど泣けない強くて切なくて悲しかった。

病気の子がいて、この子は自分より長生きしないと分かっているって辛いだろうなと思う。たくさん悩んだしたくさん泣いていると思う。だけど日々明るく一花や弟に話しかけて日常を丁寧に生きている様子が伝わってくる。お母さんが平常心でいることが一番だなと思った。