笑うマトリョーシカ

清家に切られた鈴木に「今までお世話になりました」と挨拶をするシーン、感謝の気持ちなんてこれっぽちも感じない何処か小馬鹿にしたような態度と口調が、坂本の鈴木に対するライバル心やこれまで清家に重宝されてきたことへの嫉妬、あなたがいなくても大丈夫というマウントのようなものを感じさせたのが良かった。無表情で淡々とした口調だけど、見下してる感満載な空気をしっかり纏っているところも上手いなと思いました。

鈴木が復帰してきた時の「自分がいるから大丈夫」と言いたげな自信たっぷりな表情や、鈴木に仕事の抜けを指摘された時の歯切れの悪さが坂本のプライドの高さを感じさせました。ポーカーフェイスを気取ってるけど、心情が顔にしっかり出てしまうところも、坂本の若さや鈴木に比べるとまだまだ未熟な面が感じられて良かったです。

ポーカーフェイスで口調も機械的で淡々としていて、道上との短い電話のやりとりだけでも坂本の有能さが伝わってきました。硬質で体温を感じさせない雰囲気があって、どんなに食い下がっても絶対に取り合ってくれなそうな頑なさと冷酷さを漂わせているところも、道上にとって厄介な存在になりそうな感じが出ていて良かったと思います。