ゼイチョー ～「払えない」にはワケがある

いつも思っていたけど納税禁止リストなんて自分のとこの管轄なんだからどこにスパイがいるか分からないのにあんなに堂々と市役所内で話し合いが行われてるってちょっとどうかと思う。それだけで緊迫感が薄れるし大した事件じゃないような印象さえ受ける。最後のピカピカ光る服を着せられた副市長は笑えたけれどクリスマス会まで役所内でやるのもどうかと思う。あれは完全なオフなんだから近所のレストランでも行ってやればいいのに。公務員を舐めているのは制作側だと思う。

税金の使われ方ってなかなかに見えにくい。でも破綻した自治体がどうなっているのかとか見ると、やはり税金って大事だなと思う。相楽の社長は自分の方が有意義にって言っていたけれど、それは社長や会社にとっての有意義であって市民全員にとってではない。恩恵を受けていた人たちにとっては良い社長だっただろうし、守るべき人だったかもしれない。ただ、大切な人を追い込み失う可能性があったことで息子である副市長はその歪みを正す覚悟をしたということだろう。まさか第１係まで手を回していたとは驚いた。日比野係長は何もかもわかってやっていたということなのだろう。公平公正が必ずしもすべての人を幸せにするわけではない。ある意味犠牲を払うことになった副市長が最後微笑んだのが優し気で少し救われた気がした。

住民たちが相良グループを守ったのはどこの何に使われてるか分からない税金よりもかゆいところに手が届く民間の大きな会社の方が役に立ってるという皮肉だよね。ただそんなに頼りになる会社なら税金を払ったぐらいで潰れるとは思えず私腹を肥やしたいだけなら庇う必要はない。そんな会社を守るために心優しい同期を潰していいわけがない。副市長も手段は違えど市長を追い詰めると息巻いているがそれって信用できるのかね？本郷さんの悪人顔がいい人に見えないんだよな。

大きな会社を中心に町ができていると、たくさんの仕事がその会社を中心に供給されていて、そこがこけると町が衰退するというのは良くある話だ。相良はグループだからこそ、ありとあらゆる方面に影響があるだろう。その相良が国にまで影響を持っていて、交付金まで優遇させていて、奥林はその犠牲者だった。副市長はてっきり自分の家を守る立場だと思っていたのだけれど、そうではなくて自分こそ親の力を削ごうと奮闘していたということか。禁止リストから意図的に外したのが副市長だと知って、父親はどう動くのだろう。

確かにヤングケアラーで思うように働けない彼は気の毒だしそこから税金を取るのかと憤る気持ちも分かるけど、お金を渡すって方法で解決するのは徴税吏員として頭が足りな過ぎないか？今の少子化対策とおんなじだよ。一時的な給付じゃなくて恒久的な安心感がある生活が送れないと意味がない。そこが分かってないんだよな。勤労学生もそうだけど税金は払いなさいよってしつこく言うくせに便利な制度は向こうからは教えてくれない。だから役所は嫌いなんだよ。

ヤングでなくても介護離職という言葉があるように、介護を理由に貧困に陥る人は一定数いる。ただそのことで一人の人間に肩入れして禁止リストに入れたのはやはり問題だ。そして、禁止リストを見つけたら、末端の人材や末端企業はトカゲのしっぽのごとく切り捨てられ、禁止リストは偽物とされた。ただ、上層部の認めない徴税禁止リストを理由に退職は成り立たないという言い分はなるほどと思った。ヤングケアラーの彼は状況をわかった上で正社員雇用されるということだけれど、その会社が今後きちんと納税しながら運営できるかどうかが少し心配だ。饗庭のことを簡単に切れると言った副市長。もしかして同期の自殺の件もグループと関係あるのではと勘ぐってしまう。

振り込みミスからこんな深い闇に繋がっているとはまるで思わず見入ってしまった。ただ所内で起きていた問題を部のみんなで職場で話すって危機感がなさすぎない？素人が聞いたってその話題は危ないって分かるでしょ。平和ボケしすぎだよ。その時の上司だった橘だって実は黒かもしれないとか誰も思わなかったのかね。実際仲間の1人がグルだし。まず職員の親が滞納者とかあるんだね。その税金はチャラになったのか、そこがとても気になった。

振込ミスは某自治体で実際にあった事件を思い出す。百目鬼ちゃんのあこがれの人がそのお金を返さないと知った時、そしてそれが上からの指示で本来の業務と真逆のことを無理にさせられたと知った時。その時々の百目鬼ちゃんの感情の揺さぶりがちゃんと追われていて、なかなか見ごたえのある回でした。裏リストは市長の指示なんだろうけれど、それは支持母体の副市長の父のグループ会社に便宜を図るためのものということなのだろう。それが奥林の件とも繋がっているのだろうか。まさか巨悪に立ち向かうような展開になるとは思ってもいなかったので見ごたえがあって。次回が待ち遠しい。

卵アレルギーのお父さんが持っていたゆで卵の機械はもしかしたら育ち盛りの3人がいた頃の賑やかな思い出が詰まっているのかもと思った。だけどなかなか手が込んでいて普通ならあの金庫まではたどり着いたとしてもゆで卵器までは無理じゃないかな？あんなに立派な家があっても捜索対象になってしまうんだから人生って何があるか分からない。だからこそ兄弟には仲良くいてほしかったんじゃない？それしか残してくれなかったと思うのかそれを残してくれたと思うのか、天国からお父さんが見ていると思う。

相良副市長は、どうして奥林さんが飛び降りた現場に饗庭さんより先にいたのだろう。そして手帳を見て立ち去ったのだろう。きっと何かを知っているというのは合っているのだろう。饗庭さんは奥林さんが税が幸せにする家庭を実際にやりたくて徴収に移動してきたということなのだろう。実際に今回の話でいけば、もしも隠し金庫に財産が眠っていたとして、それが滞納金を支払っても有り余る場合は3人で想像した方が相続税の対策になる。結局仲直りのきっかけになるアルバムしか出てこなかったけれど、滞納金を3人で分割できたし、仲直りもできた。お金の話なのにギスギスしすぎないのがこのドラマの良い所な気がする。

外国人労働者の税金問題。日本にただ稼ぎに来ているだけの人に納税義務は分かってもらえても、これからのみんなのために使いますって言われてもピンとは来ないだろう。何年間か決めて自分がひもじい生活しても国へお金を送ろうとしている人たちに払ってもらうのは大変だろうな。だからこそ天引きはいいシステムだから義務化したらいいけどそうはいかないの？農園の話はなんだかいい風に語られていたけど、お金を取ってあったなら黙って代わりに納税してあげてればよかったのに変なの。

スポーツ選手もピンキリだけど稼いでいる人は次の年の税金の分はよく考えておかないと酷い目に遭うよね。スポーツ選手も一年目じゃないんだからそんなことはよく知ってるだろうし、奥さんもいるならもう少し計画的にやりくりするのが普通ではないだろうか。そしてサッカーを引退して離婚するって意味不明。ビックマウスは自分を奮い立たせる手段で本当は気が小さいのかもしれないが、さすがにそれは独りよがりすぎるだろう。これからは2人仲良く身の丈に合った暮らしをしていくことだね。

そうなんです。行政はサービスの停止（この場合は育休中なら保育園退園）とか税金の滞納の取り立てとかそういう取る方は積極的にやってくる癖に困っている人には見て見ぬふりというか支援を求めないとしないって姿勢なのがムカつくんですよね。饗庭が言っていたように取り立てた税を支援が必要な人に届けるために公務員がいるということをもう一度きちんと分かってほしい。制度を知らないから申請もできていないっていう人がたくさんいると思う。意地悪な世の中だと思う。

待機児童問題と、2人目の産休問題。そして男性がなかなか支援を申請しなくて疲弊している問題。いろいろ一度に詰め込んできました。なるほど産休で保育が切れるからと偽装離婚ですか。そして元妻は生保で税金の停止を要請とか。ここまで来たら意地なんだろうなとも思うけれど、子どもの心を考えてもやっちゃいけない気がする。それにのちのちを考えても得だとは思えないし。介護にしろ育児にしろ男性が支援を言い出せないのは身近な問題で、どうやったらスムーズに福祉と繋げられるのかはこれからも考えるべき問題だろうと思う。

そうパチンコ屋みたいなところで働いてると納税するのがバカらしくなるんだよね。年金はまぁ別として生活保護費を受給してるのに昼間っからパチンコっていうのは正直むかつきます。その不公平感をどうにかしなきゃっていういいところまで来てたのに、最終的には同棲中の彼がお金を持っていたっていうしょうもない痴話喧嘩で終わらしてしまったのがとても残念だった。物語の中で取り立てるだけじゃなくてその不公平感もいい落とし所を見つけてくれることを期待している。

「シッコウ」みたいな感じかな？と思い見始めた。その要素ももちろんある。でも税金だから、やっぱり厳しい話も出てくる。たとえ自己破産しても免除されないのが税金だし、働き方考えてはくれても減額などはしてくれない。地元の役所が毎年のように税金徴収人の募集をしていて、やっぱり続けにくい仕事なんだろうなと思う。百目鬼さんのお母さんのように悲観して自殺しちゃう人もいるんだろうなと思うと心病みそう。でも残業できないとか、効率とか公務員らしい話はちょっとほっこりできて良い。

百目鬼さんのように自分の職務を真面目に遂行しようとすると周りが見えなくなってしまうことって良くあることで、そこを緩めて視野を広くしてくれようとする饗庭の存在はすごくありがたい。こういう先輩に巡り逢えると人生の幅が広がっていいよね。でもあれだけ税金を納めろって言っていたのに首を吊ったら相談してくれればよかったのにはないでしょう。解決策を見出すのはこの先もちゃんと税金を納めて欲しいからって言葉は死ぬまで働いて納めろよと言われているみたいで背筋が寒くなった。