ひとりキャンプで食って寝る

良かったです！安定した平和な空気が流れる感じがとっても安心します。こんな人と優しい時間の中でキャンプに行きたいと思いました。

いつも誰かのペースに巻き込まれていて、最終回でも剛田に説教されながら登山をサポートしていましたが、こういう受け身の振り回されキャラがよく似合います。三浦さんが持つ優しげでちょっと頼りない雰囲気と、ぽっちゃり体型がどこか安心感を与えてくれるからかな。飾らないナチュラルな演技と美味しそうに食べる笑顔が緩いドラマに合っていて良かったです。

この俳優さん見たことないなぁと思っていたら、山口百恵さんの息子さんとの事でびっくり。でもいわゆる二世っぽいキラキラした感じは良い意味で全くなく、どこか垢抜けないし野暮ったい感じがこのドラマの役柄に合っています。演技は自然でとても良いと思います。ソロキャンプしてる人でこういう男の人絶対いそう、という雰囲気がとても出ています。

演技は悪くはないんだけどめっちゃ地味ですね。ストーリーのあるドラマではないので、もう少し主人公のキャラが立っていた方がメリハリが出て面白いのになあと思います。夏帆さん演じる七子がサバサバ明るい女の子なので余計に健人の印象が残らないです。食べ物を扱うドラマなのにモサっとした風貌で清潔感がないところもイマイチです。

早希の指示にも嫌な顔せず楽しそうに手伝ってくれたり、元カレの話をしている時も根掘り葉掘り聞かずに穏やかな表情で聞き役に徹していたり、優しさや人柄の良さが滲み出ていて早希が警戒もせず先に爆睡してしまう説得力がありました。誰かと一緒のせいもあると思いますが、今回いつも以上に夢中で美味しそうに食べる姿が印象的で、早希も言っていましたが、こんなふうに食べてくれたら作りがいがあるよなあと感じました。

三浦貴大はここ数年で、じわじわ人気を集めている俳優さんですが、イケメンでもスラッとした体型でもないのに演技力に惹きこまれます。このドラマでも、アラサー独身男性を上手く演じていてまるでドキュメンタリーのように見えます。

なんとなく三浦の気だるい感じが、彼女に去られてしまった健人の悲哀とマッチしている。今はひとりになりたいけど、孤独はいやなのでキャンプなのかな？健人は料理上手で、性格も良さそうなので、なぜ別れたんだろう。

友人のワガママにも怒らず甲斐甲斐しく世話をしてあげるし、テントが汚れるから中で飲むなと注意したり、作った料理を褒められると照れくさそうに笑ったり、これまであまり描かれなかったお人好しな一面や意外と潔癖なところ、お茶目さなど健人の人柄が友人とのやりとりから自然と伝わってきたのが良かったです。本当にナチュラルな芝居で気取りなどが一切感じられないので、三浦さんと福士さんのオフを見ている感覚になりました。気負いのない不思議なゆるさのあるこのドラマと三浦さんの演技は相性が良いと思います。

どこにでもいる普通の青年感が強く、自分の周りにいてもおかしくないような気を張っていない演技や、ちょっとした独り言など、その青年の日常を覗き見ているような錯覚に陥ってしまうくらい、自然風な演技ですが、少し癖のある感じも端々に感じられるところも魅力の一つだと思います。

健人のキャンプ場で賑わいすぎてもいやだけど、あまり静かだと不安になり火に薪を入れるところが、分かる気がしました。セリフはないですが、きっと彼は完全にキャンプの上級者というわけでなく、元彼女の事をまだ忘れられない感じが、三浦さんの演技から伝わってきてよかったです。

脇役タイプの俳優さんで中心になって物語を引っ張るような華は全くないけど、前回も今回も、初めて出会った人に色々教えて貰ってお世話になる受身な展開だったので主役としてそこまで違和感は感じませんでした。どう見ても年下に見えるあかりにタメ口きかれて顎で使われたり、子供に「おじさん、口臭い」って言われちゃう残念なキャラも、三浦さんのちょっと頼りない雰囲気に合っていたと思います。

ちょっとモサっとした感じが田舎くさいし、アップになるとヒゲが気になりますがわりと好きな俳優さん。自分の友達にもいそうな感じだからリアリティはある。疲れているときにでも見やすいけど、見ても元気はもらえないかな…

正直、野暮ったいし、スタイルも良くないので、俳優としての華がないと思います。だからこそ、今回の役はぴったり。私も登山をしますが、山やキャンプが好きな男性に三浦さんのような素朴な方が多いので、納得のキャスティングです。

他のドラマではいつも演技派で、名バイプレイヤー的な感じですが、主役を張るタイプではないのが今回良く分かりました。ルックス的にも体型的にもどうもモサイ感じがして、特にアップのシーンは微妙でした。設定がキャンプなので、もう少し爽やかな俳優がよかったです。特に感情的な演技も必要な内容でもないので、三浦さんである意味も無いかもなと思いました。出来ればもう少しイケメンが良かったです。ハンモックで寝ているシーンは、どう見ても近所のおっさんでした。

食べる姿もテントを張ったり準備をする姿も伊刈と話す時も、何をするのも自然体で気負いがなく、ドキュメンタリーを見ているようなナチュラルな演技がゆったりとした空気が流れるドラマの雰囲気に合っていたと思います。グルメドラマにありがちな満面の笑みで嬉しそうに食べるわけではないけど、ウンウンと頷きながら一心に食べる姿から料理の美味しさがちゃんと伝わってきますし、この良い感じに力の抜けた三浦さんの演技が週末の深夜にちょうど良いなと思いました。