べしゃり暮らし

相方役の尾上寛之さんとともに、本当に2人の漫才師人生を見ているような感じ…正直、主演の2人がかすみまくりでした。ラジオのシーンはもう涙なしで見られなくて、まるで本物のデジ金の金本のドキュメンタリー。スピンオフでデジ金のストーリーをやってくれないかな、と思っちゃいました。

正直、最初は原作に比べると、オフ時に陽性すぎるかなと思って見ていました。
金本は普段スジ者のような殺気立った顔で、初登場時は喜怒哀楽を全く出さなかったキャラですから。
しかし終盤相方を亡くす前後の姿にぐっと引き込まれました。特に一番の泣かせポイントであったラジオの生放送は、長回しと演出も相まって、ドキュメンタリーとドラマの境目がわからなくなるほど真に迫っていました。

自然な演技でものすごく良かったですし、かっこよかったです。セリフが少ないながら、所作や流暢な関西弁で貫禄ある演技が素敵でした。目が大きいわけでもないのに、目力があり、強さだけでない孤独、悲しみも表現できる方なんだと感じました。

いくらお父さんの血をひいているとはいえ太郎さんご本人の職業は役者のはずなのに漫才シーンの素晴らしいこと！全く違和感なく見ることができました。先輩としての凄みやオーラのビリビリくる感じや、シャイなのに熱くて優しい部分もとても漫才師的だと思います。相方の尾上さんとの対比も良いですしコンビで並んで立ったときのビジュアルも良いです。ナイスキャスティング。