クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮 ‐決断‐

現代的な美貌とスタイルの良さでどんなドレスも着こなして、やんちゃでキュートな魅力で重苦しくなりがちなストーリーに華やかさと軽やかさを演出してくれていたと思います。本当に王族かな？というくらい際どい行動やセリフも彼女が演じると下品になり過ぎずチャーミングに見えるところも良かったと思います。レイスと本当にお似合いだったから幸せになって欲しかったです。

レイスの結婚を知った時の姿が痛々しくて見ているこちらも辛くなりました。涙で顔をぐちゃぐちゃにしてカトリーヌに抱きつく姿はまるで子供のようで、レイスのことが本当に好きだったのだなと切ない気持ちになりました。以前のようなやんちゃで生意気な雰囲気がなくなったところもクロードの精神的な成長を感じさせて良かったです。

リュックを愛し始めている自分に戸惑う姿が印象的でした。カトリーヌに「全然好きじゃない」と強がる姿が明らかに無理をしている感じで、レイスとの誓いとリュックへの思いの狭間で葛藤しているのが伝わってきました。レイスとリュック、どちらのことも大切だからこそ悩むクロードの姿は昔のやんちゃさからは想像も出来ない成長ぶりですね。

テニスをするシャルルを無邪気な笑顔で応援したり、アンリの話を興味深そうに聞く姿がお姉さんらしくて、ワガママな末っ子キャラのイメージが強かったので意外でした。家族の不和を辛そうにリュックに嘆く姿はクロードの幼い頃からの孤独やレイスと別れた寂しさを感じさせ、見ていて切ない気持ちになりました。

リュックと星空を見ている時の表情がとても穏やかで、彼の愛情や優しさがクロードの傷ついた心をじんわりと癒してくれているのが感じられました。レイスに向けていたような満面の笑みではないけど、少しずつ良い夫婦になっていけるんじゃないのかなと思える、控え目だけどリュックへの感謝と愛が感じられる微笑みを浮かべていたのが良かったです。

レイスを1番愛しているけど、良い人のルークにも冷たく出来ないという複雑な心境を丁寧に演じていると思います。特にルークへの態度が絶妙で、言葉はちょっとぶっきらぼうだけど優しい手の添え方や上目づかいの眼差しなどで、彼への好意を控え目だけど分かりやすく…という絶妙なバランスで表現していると思います。

レイスと再会した時の笑顔と泣き顔が混ざったような表情がとても印象に残りました。わりと感情がはっきりしていて喜怒哀楽が全て顔に出るクロードですが、喜びと驚きと神への感謝…色んな思いが入り混じった今まで見たことがない笑顔を見せていて、彼を失った悲しみと愛がいかに深かったのか伝わってきたのが良かったです。

ルークを見つめる不信感丸出しの眼差しから徐々に棘がなくなって、穏やかな笑みをみせるまでの表情の変化が自然で、彼の優しさに少しずつ心を開いてレイスを失った悲しみが癒えていく様子が伝わってきたのが良かったです。久しぶりにクロードの笑顔が見られましたが、やはり彼女には笑顔が似合いますね。

あのやんちゃなクロードが涙を流しながらレイスのために祈りを捧げている姿が痛々しくて見ているのが辛かったです。ただレイスを侮辱したリーザに仕返ししようとするなど、涙するだけの悲劇のヒロインにならない強さがキリっとした眼差しから感じられるところがクロードらしくて良かったです。

レイスは生きていると信じる姿が健気で、見ていて胸が痛かったです。気休めではなく本気で生きて帰ってくると確信しているような真剣な表情をしていて、2人の絆と愛情の深さに切ない気持ちになりました。マルテルの死体が天井から落ちてきた時のパニックぶりが初々しくて子供みたいで、わざとらしく驚く肝の据わったカトリーヌとの対比になっていたのも良かったです。

レイスにプロポーズされた時の「イエス、イエス」と即答で抱きつく姿が無邪気で、王女というより普通の女の子という感じでとても可愛かったです。最初の頃はやんちゃで愛情に飢えていていつも拗ねたような顔をしていましたが、レイスに出会ってからは穏やかで優しい心から幸せそうな笑顔を見せるようになったと思います。

言動も行動も自由奔放なキャラクターなので、シリアスでスリリングなシーンが多い本ドラマでは毎回クスっと笑える息抜きポイントを作ってくれる貴重な存在だと思います。今回の「信じられない、何人殺してるのよ！」というカトリーヌへの台詞も、シーン的にはシャルルが誘拐されていてシリアスな場面なのですが、視聴者皆が思っていることをズバっと代弁してくれたので思わず笑ってしまいました。ローズのキュートで現代的な容姿が良い意味でクロードの存在をカジュアルにしているところも、ドラマに親近感を持たせていて良いと思います。

シャルルの計画にレイスを推薦するときの自信に満ちあふれた表情や、その後レイスと会った時の結婚出来ることを確信しているかのような嬉しそうなキラキラの笑顔から、クロードがレイスの能力を信頼していること、気まぐれではなく本当に彼を愛していることが伝わってきたのが良かったです。カトリーヌのことで顔をひそめているよりレイスと一緒にいる時の幸せそうな表情のほうがずっと綺麗で魅力的です。

15話でカトリーヌに「地獄に堕ちろ」と捨て台詞を吐いて立ち去るシーンが、たった数秒の出番なのにクロードらしさ全開で上手いと思いました。カトリーヌの顔を見ようともせず、怒りと悲しみが入り混じった表情で足早に立ち去る姿にクロードの深い孤独が感じられました。

レイスと付き合い始めてから醸し出す雰囲気が柔らかくなり、明るく生き生きとしていてますます綺麗になったと思います。酒場の給仕係に変装してスパイするシーンも子供みたいにワクワクとした楽しそうな表情をしていて、大胆で好奇心旺盛なクロードの性格が垣間見れたのが良かったです。

結婚相手から暴力を振るわれても悲劇のヒロインにならず、反撃してボコボコにするところがやんちゃなクロードらしくて良かったです。見ていてスカっとしました。結婚が破談になってレイスと再会した時の笑顔が本当に嬉しそうで、レイスから教わった護身術の成果を誇らしげに語る姿が子供みたいで可愛かったです。

レイスに護身術を教えてもらう時のはにかんだような笑顔がとっても可愛かったです。気取ったレディの微笑みではなく子供みたいに顔をくしゃっとさせて笑うところが自由人のクロードっぽくて良いです。レイスと一線を越えるのが不安になり拒絶する姿には今までのクロードとは違う葛藤や真剣さが感じられ、本当にレイスのことを愛していることが伝わってきました。決して結ばれない恋だと分かっているから、2人の幸せそうな姿を見ていると切なくなります。

ナルシスからの取り調べのあと、泣きながらカトリーヌに抱きつく姿が印象的でした。いつもの勝ち気で生意気な表情とは違う泣きじゃくり方が小さな子どもみたいで、自分の日記のせいで母親が処刑されるかもしれないという不安と恐怖が伝わってきました。殺されかけても厄介者扱いされて憎んでいても、心のどこかに母への愛情や愛されたいという思いがあるのだなと、見ていて切なくなりました。

レイスと一緒にいるときの無邪気でチャーミングな笑顔が好きです。レイスに王族のマナーやダンスを教える時も本当に楽しそうで、カトリーヌへの当て付けや寂しさを紛らわすためではなく、本当に心からレイスのことが好きなんだなと伝わってきます。「振られるのは私かも…」と不安そうにレイスを見つめる表情が子犬のように可愛くて、高飛車で強気ないつもの姿とギャップがあって良かったです。

4話で作り笑いをして晩餐に招いた貴族を迎える姿がカトリーヌそっくりで笑いました。張り付いたようなわざとらしい笑顔が、カトリーヌ役のミーガンと相談してやっているのかなと思うくらいよく似ていました。お互い嫌い合っているけれどやっぱり血のつながった親子なんだなと、ちょっと微笑ましかったです。

３話でレイスに洋服をプレゼントしたり、シャルルの窮地を救うために奔走したり、わがまま王女から少しずつ人の気持ちが分かる大人の女性に成長しているのが良いですね。以前はふてくされたような表情が多かったですが、最近は飾らない無邪気な笑顔が多くなってきてとても可愛いです。レイスが自分のことを好きだと知った時の、はにかんだような嬉しそうな表情も良かったです。

現代的なチャーミングな美貌が、やんちゃで寂しがり屋なクロードに合っていると思います。レイスに対して憎まれ口を叩くシーンでもどこか甘えたような、かまって欲しいというような雰囲気が漂っていて、小さな頃から愛情に飢えていて人一倍誰かに愛されたがっているクロードの心の闇を感じさせるところが良いですね。